阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属 阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

2016 10.11

人間関係を良好にするコツ②~人は皆完璧ではないという原則を知る~

皆さんの中で,自分が完璧な人間であるという自負をお持ちの方はいらっしゃるでしょうか。

おそらく,自分のことを完璧な人間であると思っている方はなかなかいないのではないかと思います。

かく言う私も,自分のことは大好きですが,自分が完璧な人間であると思ったことは一度もありません。

ところが,世の中には,多くの家庭や職場において,配偶者や職場の上司,部下,先輩,後輩などに対して,完璧であることを期待する人が非常に多いですよね。

完璧という言葉だとちょっとわかりにくいかもしれませんが,ここでいう「完璧」を「理想通り」という言葉に置き換えたらどうでしょうか。

理想通りの妻(夫)

理想通りの上司(部下)

理想通りの先輩(後輩)

理想通りの取引先

理想通りの顧客・・・

皆さんもありませんか?

周りの人に対して自分の理想通りの存在であることを望み,そのような言動を発したことが。

私は特に妻に対してそれが顕著でした。

人って不思議ですよね。

自分では,『自分なんて完璧な(理想通りの)人間ではない』と思っているのに,他人に対しては,自分にとって理想的であってほしいと期待してしまうんですから。

そして,人は,その期待と現実との間にギャップが生じることにより,不満や苛立ちを覚え,その結果人間関係を悪くしていくという流れをたどります。

最初から,「人は決して完璧(理想通り)ではない」という大原則を念頭において,自分の理想通りの存在であることを期待するではなく,お互いの違いからシナジーを生み出せる相互依存的パートナーとなる可能性を秘めた存在であるという期待を持っていれば,理想と現実のギャップによる不満や苛立ち等感じることはほとんどありません。

つまり,人は,わざわざ自分で勝手に他者に対して理想を押し付けておきながら,その理想と現実にギャップがあると不満や苛立ちを感じ,不必要に人間関係を悪くしているのです。

もったいないですよね。ちょっと考え方を気をつけるだけで,不必要に他者との関係を悪くしたり,不快感情を抱いたりすることは激減するのに。

だから,「人は決して完璧(理想通り)ではない」ということを強く念頭において他者と接することが非常に重要なのです。

完璧な(理想通りの)存在ではないのですから,ミスをしたり,こちらの期待に反したり,こちらの意図をうまく酌みとってくれなかったり,いろいろなことが起きます。

でも,それらはすべて,言うなれば,今後もっと良い意思疎通ができたり,良いパートナーシップを作り上げることができる伸びしろと考えてみてはどうでしょうか。


〝自分にとって理想通りの人間なんていない。だからこそ,個々人の異なる個性により,自分では想像もつかないようなシナジーが生まれることがある。”

どうかこのことを頭において,自分の理想を押し付けずに,他者の可能性の探求にこそ意欲を持って臨んでみてください。

必ず,あなたの周りの人間関係は良好になっていきますよ!保証します!!