阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属 阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

2016 07.10

意見(考え方)の違いを楽しむ

皆さんは,職場や家庭において,自分と違う考え方や,ある問題(話題)に関して,自分と異なる意見を言われて,つい,

「何言ってんだこの人!?」なんていう風に思って,そこで思考停止になってしまった経験てありませんか?

私はとってもたくさんあります(^_^;)

今日皆さんにお伝えしたい原則は,「人は皆それぞれ完全に別な生き物であり,個々人で考え方や意見が異なること」です。

例えば,よくある話として,上司が部下に対して,「なんでこんなことができないんだ!!」などと怒る場面って,ありますよね。

こういう時,上司はわりと本気で「なんでこんなこともできないんだ!」と思ってしまっているわけです。

でも,ちょっと考えてみてください。

そもそも,上司とはキャリアも考え方も価値観も何もかも異なる部下にとっては,“こんなこと”ではなく,かなりハードルの高いことかもしれません。

あるいは,上司がそのように怒るので,上司に対する信頼感や尊重したいという感覚がなく,モチベーションが上がっていない可能性も少なくないでしょう。

分かりやすい例えとして,上司と部下の例を出しましたが,これは上下関係に限ったことではなく,対等な関係でも同じです。

相手の意見や考え方が自分と違ったときに,そのことを否定的に考えるのは完全にNGです。

否定的に考えてしまった時点で,その後何らシナジーは起こらず,建設的な要素が存在しなくなってしまいます。

そうではなく,「どうしてこの人はこういう考え方をしているのだろう?」とか,「この人がこういう意見を持つに至った理由は何だろう?」と考えて,その点について相手に対して情報収集を試みましょう。

そうすると,こちらが全く見えていなかった事実が見えてきたり,今まで考えたことがなかった考え方や,新たな視点を得ることができます。

また,相手に関する情報が増えることにより,それまでよりも密なコミュニケーションが可能になったり,より良好な関係を築くためのヒントが見えてきたりします。

こういう考え方の癖がついてくると,自分と異なる(自分が考えたこともない)意見や価値観,考え方を持っている人に対して,悪感情や忌避感ではなく,興味や面白みを感じるようになります。

普通の人は,異なる意見を持つ人が出ると悩みますよね。

「相手の考えていることは意味がわからん!」「理解できない!」というような言葉しか出てこない状態に陥ってしまっているためです。

そして,大人であれば,お酒を飲みながら気の置けない仲間に対して,その「意味不明な人」に対する愚痴を延々と吐き出したりしてしまうわけです。

そんな,人生において1ミリもプラスにならない状態と比べて,意見の異なる相手に興味・関心を持ち,情報収集をしたり,自分とは違う考え方について学ぼうとしている状態は,天と地以上の差があります。

これホントですよ。本当に考え方1つで人の悩みの大半は消え失せます。


皆さんも,どんな場面であっても,自分の価値観,信条,考え方等と全然違うパラダイムを持っている人に対しては,ぜひ,情報収集をしたり,どうしてそのような発想になるのかについての意見交換をしてみてください。

間違いなく新たな世界が開けるはずです!!冗談抜きで!!