阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属 阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

2019 02.06

人から真なる協力を得るために絶対に必要なもの

「君子は信ぜられて而うして後に其の民を労す。未まだ信ぜられざれば,則ち以って己を厲ますと為す也。信ぜられて而うして後に諫む。未まだ信ぜられざれば,則ち以って己を謗ると為す也」

(くんしはしんぜられざれてしこうしてのちにそのたみをろうす。いまだしんぜられざれば,すなわちもっておのれをなやますとなすなり。しんぜられてしこうしてのちにいさむ。いまだしんぜられざれば,すなわちもっておのれをそしるとなすなり。)

【訳:君子は,指導者の立場にあるとき,人々に信頼されてからはじめて人に働いてもらう。信頼を得ていないうちに働かせようとすると,人々は自分たちを苦しめようとしていると思うものだ。同様に,君子は,主君から信頼を得てはじめて,主君には耳の痛いきびしい意見を言うものだ。まだ信頼されていないのに,そのように諫めると,主君は自分が単に非難されていると思うものだ】

(論語 子張第十九より)

 

この章句は,他者から心からの協力を得たり,他者に対して,自分の意見に真剣に耳を傾け,取り入れてもらうために絶対的に必要な要素について説いています。

もうおわかりですよね。

そうです,「信頼」です。

地位でも,立場でも,意見の正当性でもありません。

真に他者の心からの協力を得るためには,「信頼」が必要不可欠なのです。

 

『何を当たり前のことを言っているんだ。』

そう思われた方もいらっしゃるかもしれません。

そうですね。

他者に協力してもらうにあたって,「信頼」の有無は非常に重要であるということについて,疑問に思う方はまずいないと思います。

 

では,実際のご自身の行動を振り返ってみて,誰かに協力してもらいたい時や,自分の要望に応えてもらいたいとき等において,相手は自分のことをどれだけ信頼してくれているか,ということを常に意識して行動しているという自信のある方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。

おそらく,

『そう言われると,そこまで意識はしていないかも・・・』

というように思われた方が多いのではないかと思います。

かく言う私も,今でこそ意識するようになりましたが,以前は明らかに不足していました。

 

ビジネスシーンにおいても,プライベートにおいても,あるいは紛争の場面においても,「信頼」なくして,こちらの希望する行動を他者に継続的にとってもらうことは不可能です。

「7つの習慣」において,スティーブン・R・コヴィー博士は,他者の信頼を得るという目標の達成に効果的な習慣として,第5の習慣「まず理解に徹し,そして理解される」を提唱しています。

この習慣は,「他者に自分の主張や要望を聞き入れてもらいたいのであれば,自分の主張や要望を伝えることよりも,まず先に相手の考え方や価値観,背景や気持ち等を理解し,共感を示すことから始めることが効果的だ」という法則に基づくものですが,それは,「信頼の原則」という重要な要素が前提になっています。

つまり,自分の考え方や価値観,気持ち等に寄り添って理解してくれる相手に対して,人は「信頼感」を持ち,その結果,相手の主張や要望を聞き入れようという気持ちになる,ということです。

皆さんもそうですよね。

同じ依頼内容であっても,自分が信頼し,好意的な感情を持っている相手からの頼みであれば喜んで引き受けるが,そうでない相手からの頼みは断る,ということは,誰しも経験のあることではないかと思います。

 

さて,このような重要な意味を持つ「信頼」ですが,どうしたら,他者から厚い信頼を寄せてもらえるようになる(=多くの他者からの協力を得られるようになる)のでしょうか。

それはまた次回の記事にて,お伝えしたいと思います。

お楽しみに(^^)!

 

 

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