2018 10.29
私は,弁護士として多くの紛争解決に携わる中で,解決のために相手方や関係当事者の思考を読み解くことを重ねてきました。
また,スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」やデール・カーネギー著「人を動かす」,あるいは「論語」を日々繰り返し読み返しながら,多くの人に共通する「人間の本質的原則」というものについても造詣を深めてきました。
おかげで,まだまだ研鑽を重ねている途中ではありますが,特に,問題を抱えている人間関係における当事者の思考を分析することはかなり得意になってきました。
今日は,そんな私が,他者の思考を読み解く上での重要な判断要素としている原理原則についてご紹介したいと思います。
原則:「人は他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではない」
家庭でも職場でも,人は往々にして,他人に対して,自分への一定の配慮を(勝手に)期待して生きています。
例えば,
・「こちらが挨拶をしたら,相手も挨拶を返してくれるのが当然だ」と期待する
・「上司の自分が指示をしたら,部下はそれに従ってきちんと仕事をこなすのが当然だ」と期待する
・「専業主婦は子供の面倒を見るのが当然だ」と期待する
・・・等々,枚挙にいとまがありませんね。
もちろん,上記に挙げたような例は,実際に期待した相手が期待どおりに反応してくれることも珍しくはありません。
では,期待どおりに反応してくれなかったら,相手は「異常」とか「非常識」なのでしょうか?
おそらく,そう思ってしまう人の方が,世の中では多数派だと思います。
しかし,ここでこの原則が登場するわけです。
皆さんは,日々誰のために生きていますか?
もちろん,家族のため,社員のため,お世話になっている人々のため等,色々な考えがあるところでしょう。
ですが,誰しも,まず最初に「自分のため」が来るはずなのです。
それが当然です。各人が自分の人生を生きているのですから,自分のために行動するのは当たり前です。何も間違っていません。
さて,そうだとすると,他人からの期待に応えようとしないことはおかしなことなのでしょうか?
その人にとって,他人からの期待に応えることが「自分のため」になっていると思うのであれば,そういう行動をとるでしょう。
逆に,他人からの期待に応えることが「自分のため」になっていない人は,積極的にそのような行動をとることはないでしょう。
これって,おかしなことでしょうか?
どちらも,「自分のため」という観点で行動を選択していることは変わりがないわけです。
こんな風に考えると,例えば,職場でちゃんと挨拶をしない人がいたときに,「なんであの人は挨拶しないんだろう。意味わかんない。」という考え方にはならないのです。
『今のあの人にとって,周りの人に挨拶をするという行為は,あまり重要な価値を有していないのかもしれないな』
とか,
『挨拶をしないという選択をするだけの何らかの背景事情があるんだろうな。過去の経験から,慣れていない相手とのコミュニケーションに恐怖を感じるとか・・・』
というような発想が出てくるわけです。
もちろん,限られた情報だけでは,完全に相手の思考が透けて見えるわけではありませんが,本原則を前提に考えることで,「全然わからない。意味不明。」と思っていた相手の考え方や行動が,「もしかするとこういうことではないか。」という感じで予想をつけたり,可能性を絞ることができるようになります。
例え組織上の上命下服関係があろうとも,(親子のような)社会的立場としての上下関係があろうとも,人は,他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではありません。
あくまで,そうすることが,短期的もしくは長期的に見て,今の自分にとってプラスになると判断するか,もしくはマイナス(痛み・苦しみ・辛さ)を避けたいと判断した結果として,他人の期待に応えたり応えなかったりするのです。
「人は他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではない」
特に,部下やメンバーをマネジメントする立場の方には,大いに意識してもらいたい原則です。
何を考えているわからないとか,考え方・行動が理解できないと感じる部下(メンバー)がいる方は,ぜひこの原則を当てはめてみてください。
今まで見えてこなかったものが見えてくるかもしれませんよ(^^)
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また,スティーブン・R・コヴィー著「7つの習慣」やデール・カーネギー著「人を動かす」,あるいは「論語」を日々繰り返し読み返しながら,多くの人に共通する「人間の本質的原則」というものについても造詣を深めてきました。
おかげで,まだまだ研鑽を重ねている途中ではありますが,特に,問題を抱えている人間関係における当事者の思考を分析することはかなり得意になってきました。
今日は,そんな私が,他者の思考を読み解く上での重要な判断要素としている原理原則についてご紹介したいと思います。
原則:「人は他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではない」
家庭でも職場でも,人は往々にして,他人に対して,自分への一定の配慮を(勝手に)期待して生きています。
例えば,
・「こちらが挨拶をしたら,相手も挨拶を返してくれるのが当然だ」と期待する
・「上司の自分が指示をしたら,部下はそれに従ってきちんと仕事をこなすのが当然だ」と期待する
・「専業主婦は子供の面倒を見るのが当然だ」と期待する
・・・等々,枚挙にいとまがありませんね。
もちろん,上記に挙げたような例は,実際に期待した相手が期待どおりに反応してくれることも珍しくはありません。
では,期待どおりに反応してくれなかったら,相手は「異常」とか「非常識」なのでしょうか?
おそらく,そう思ってしまう人の方が,世の中では多数派だと思います。
しかし,ここでこの原則が登場するわけです。
皆さんは,日々誰のために生きていますか?
もちろん,家族のため,社員のため,お世話になっている人々のため等,色々な考えがあるところでしょう。
ですが,誰しも,まず最初に「自分のため」が来るはずなのです。
それが当然です。各人が自分の人生を生きているのですから,自分のために行動するのは当たり前です。何も間違っていません。
さて,そうだとすると,他人からの期待に応えようとしないことはおかしなことなのでしょうか?
その人にとって,他人からの期待に応えることが「自分のため」になっていると思うのであれば,そういう行動をとるでしょう。
逆に,他人からの期待に応えることが「自分のため」になっていない人は,積極的にそのような行動をとることはないでしょう。
これって,おかしなことでしょうか?
どちらも,「自分のため」という観点で行動を選択していることは変わりがないわけです。
こんな風に考えると,例えば,職場でちゃんと挨拶をしない人がいたときに,「なんであの人は挨拶しないんだろう。意味わかんない。」という考え方にはならないのです。
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とか,
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もちろん,限られた情報だけでは,完全に相手の思考が透けて見えるわけではありませんが,本原則を前提に考えることで,「全然わからない。意味不明。」と思っていた相手の考え方や行動が,「もしかするとこういうことではないか。」という感じで予想をつけたり,可能性を絞ることができるようになります。
例え組織上の上命下服関係があろうとも,(親子のような)社会的立場としての上下関係があろうとも,人は,他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではありません。
あくまで,そうすることが,短期的もしくは長期的に見て,今の自分にとってプラスになると判断するか,もしくはマイナス(痛み・苦しみ・辛さ)を避けたいと判断した結果として,他人の期待に応えたり応えなかったりするのです。
「人は他人からの一方的な期待に応えるために生きているわけではない」
特に,部下やメンバーをマネジメントする立場の方には,大いに意識してもらいたい原則です。
何を考えているわからないとか,考え方・行動が理解できないと感じる部下(メンバー)がいる方は,ぜひこの原則を当てはめてみてください。
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