2018 02.14
リーダーの重要原則②『「成長」は「慣れ」ではない』
私はしばしば経営者のクライアントから,
「部下が全然期待するような成長をしてくれない。」
とか,
「部下の能力が低く,仕事を任せられない」
というようなお悩みをお聴きする機会があります。
このようなお悩みをお持ちの方にぜひお伝えしたいのが,『「成長」は「慣れ」ではない』という原則です。
洗脳のような極めて例外的なケースを除き,原則として,人は,自らがそう望んで自発的に行動したり考え方を変えたりしなければ,成長することはありません。
もちろん,単純作業のスピードが速くなったり,手順を覚えたり,という意味でのテクニック的な成長はあるでしょう。
しかし,それは厳密には「成長」というよりも「慣れ」に近いといえます。
真の意味での人の「成長」とは,そういった「慣れ」とは異なるものであり,自らやチームが直面する課題を自らの力でクリアしていく力がつくことを意味します。
リーダーの立場からすれば,自分がいなくてもメンバーに任せられることが増えていくこと,それがメンバーの「成長」といっても差し支えないでしょう。
では,どうしたらメンバーはそのような真の「成長」をしてくれるのでしょうか?
言い換えれば,どうしたらメンバーは,リーダーがいなくても自らの力で自分やチームが直面する課題をクリアしていけるようになるのでしょうか?
リーダーがサクッと課題の解決方法を教えればよいのでしょうか?
皆さん,ご自身がメンバーの立場に立ったと思って想像してみてください。
困ったときにはサクッとリーダーが解決方法を教えてくれる状況は,メンバーにとっては確かにありがたいでしょう。
ですが,もしリーダーに教えを受けられる時間がなかったらどうしますか?
基本的に,「困ったらリーダーに聴けばすべてOK」という状況で,自らの力で解決方法を生み出せる力が自分に身についていくと思いますか?
このような考え方をお伝えする際に私がよく使う例え話として,知らない土地を歩いて目的地までたどり着くという場面の話があります。
皆さんが知らない土地に初めて赴いたときに,現地のことを知っているガイドさんに先導してもらってそれについていく場合と,自分で地図や周りの景色を見ながら目的地までのルートを検索していった場合とを思い浮かべてみてください。
再度同じ道を通ってスタート地点から目的地まで行くというミッションを課した場合に,どちらの方がよりしっかり道を覚えていて,スムーズに進めると思いますか?
後者のケースの方が道を覚えているのではないか,という結論に違和感を覚える人はほとんどいらっしゃらないはずです。
このように,人は自らの頭で考え,自らの力で問題を解決しようと努力しなければ,真の意味での「成長」はほとんどしません。
この点を誤解している方が,リーダーから指示命令を受けて行う行動経験を一定期間積み重ねているメンバーに対して,
「あいつはもう入社して何年も経つのに,いつまでたっても私の代わりが務まらなくて困る」
というようなお話をされる例が少なくありません。
しかし,それはある意味原則どおりの結果なのです。
リーダーが当該メンバーに対して,仕事に「慣れ」る機会は与えても,真の「成長」をする機会を与えなかった結果なのです。
メンバーに成長してほしければ,メンバーが自らの力で自身や組織の課題をクリアするために頭をひねり,解決策を講じる機会を与えましょう。
そして,その場合には,よほど行き詰っていたり,緊急性が高いような場合でない限り,リーダーは後方支援に徹しましょう。
リソース(資源)を与えたり,相談に乗ったり,メンバーが持っていない知識やデータを提供するに留めましょう。
また,メンバーの成長段階にもよりますが,原則として,できればそのような関わり方もメンバーが求めてくるまではあまりこちらから積極的にはしない方が効果的です。
必要なものについて自らリーダーにプレゼンテーションしてリーダーに協力を仰ぐ,という行程も,メンバーの成長を促す重要な過程の1つだからです。
ぜひご参考にしてみてくださいね!
「部下が全然期待するような成長をしてくれない。」
とか,
「部下の能力が低く,仕事を任せられない」
というようなお悩みをお聴きする機会があります。
このようなお悩みをお持ちの方にぜひお伝えしたいのが,『「成長」は「慣れ」ではない』という原則です。
洗脳のような極めて例外的なケースを除き,原則として,人は,自らがそう望んで自発的に行動したり考え方を変えたりしなければ,成長することはありません。
もちろん,単純作業のスピードが速くなったり,手順を覚えたり,という意味でのテクニック的な成長はあるでしょう。
しかし,それは厳密には「成長」というよりも「慣れ」に近いといえます。
真の意味での人の「成長」とは,そういった「慣れ」とは異なるものであり,自らやチームが直面する課題を自らの力でクリアしていく力がつくことを意味します。
リーダーの立場からすれば,自分がいなくてもメンバーに任せられることが増えていくこと,それがメンバーの「成長」といっても差し支えないでしょう。
では,どうしたらメンバーはそのような真の「成長」をしてくれるのでしょうか?
言い換えれば,どうしたらメンバーは,リーダーがいなくても自らの力で自分やチームが直面する課題をクリアしていけるようになるのでしょうか?
リーダーがサクッと課題の解決方法を教えればよいのでしょうか?
皆さん,ご自身がメンバーの立場に立ったと思って想像してみてください。
困ったときにはサクッとリーダーが解決方法を教えてくれる状況は,メンバーにとっては確かにありがたいでしょう。
ですが,もしリーダーに教えを受けられる時間がなかったらどうしますか?
基本的に,「困ったらリーダーに聴けばすべてOK」という状況で,自らの力で解決方法を生み出せる力が自分に身についていくと思いますか?
このような考え方をお伝えする際に私がよく使う例え話として,知らない土地を歩いて目的地までたどり着くという場面の話があります。
皆さんが知らない土地に初めて赴いたときに,現地のことを知っているガイドさんに先導してもらってそれについていく場合と,自分で地図や周りの景色を見ながら目的地までのルートを検索していった場合とを思い浮かべてみてください。
再度同じ道を通ってスタート地点から目的地まで行くというミッションを課した場合に,どちらの方がよりしっかり道を覚えていて,スムーズに進めると思いますか?
後者のケースの方が道を覚えているのではないか,という結論に違和感を覚える人はほとんどいらっしゃらないはずです。
このように,人は自らの頭で考え,自らの力で問題を解決しようと努力しなければ,真の意味での「成長」はほとんどしません。
この点を誤解している方が,リーダーから指示命令を受けて行う行動経験を一定期間積み重ねているメンバーに対して,
「あいつはもう入社して何年も経つのに,いつまでたっても私の代わりが務まらなくて困る」
というようなお話をされる例が少なくありません。
しかし,それはある意味原則どおりの結果なのです。
リーダーが当該メンバーに対して,仕事に「慣れ」る機会は与えても,真の「成長」をする機会を与えなかった結果なのです。
メンバーに成長してほしければ,メンバーが自らの力で自身や組織の課題をクリアするために頭をひねり,解決策を講じる機会を与えましょう。
そして,その場合には,よほど行き詰っていたり,緊急性が高いような場合でない限り,リーダーは後方支援に徹しましょう。
リソース(資源)を与えたり,相談に乗ったり,メンバーが持っていない知識やデータを提供するに留めましょう。
また,メンバーの成長段階にもよりますが,原則として,できればそのような関わり方もメンバーが求めてくるまではあまりこちらから積極的にはしない方が効果的です。
必要なものについて自らリーダーにプレゼンテーションしてリーダーに協力を仰ぐ,という行程も,メンバーの成長を促す重要な過程の1つだからです。
ぜひご参考にしてみてくださいね!