2017 12.27
今日は,他者に対して考え方や行動を変えてもらいたいと思う際に,念頭に置くべき原則の1つをご紹介したいと思います。
それは,
『痛み(必要性)を感じていなければ,人は動かない』
という原則です。
例えば,特に何の症状もないのに,歯医者さんで定期健診を受けている人はどのくらいいるでしょうか。
おそらく,ほとんどいらっしゃらないですよね。
なぜか。
痛み(必要性)を感じていないからです。
一般に,人は自分自身が痛みを感じていて,それをなんとか治癒したいという状態にならないと,今までとは違う考え方や行動をとりにくいという本質的傾向があります。
皆さんご自身も身に覚えがある話だと思います。
もちろん私もそうです。
例えば,以前はガンガンお酒を飲んでいた人が,肝臓の病気になってしまったことをきっかけにして,ぴたっとお酒をやめるということがあったりしますよね。
これはまさに,自分の命の危険という「痛み」を感じているからこそ,お酒をやめるという行動動機が強く形成されて,実際の行動に現れているわけです。
このように,人は痛み(必要性)を強く感じないと,いくら周りから考え方や行動を変えた方が良いということを促されても,実際に変えようという気にはなかなかなりません。
ところが,他者に変わってもらいたいと望む方の多くは,そのような「痛み」(必要性)を感じてもらうことや,本当は発生していて本人が気づいていないだけの「痛み」に気づいてもらうというようなアプローチをせずに,
『このままだとあなたやあなたの身近な人にとって望ましくない未来を迎えることになってしまうから,●●した方が良い』
というように,いきなり処方箋を渡そうとしてしまうことが往々にしてあります。
これは残念ながら,効果的なアプローチとは言いにくいと思います。
いくらお医者さんの助言だとしても,痛みを感じていない(気づいていない)人に対して,何ら検査結果や根拠等を示さずに,
『あなたはこういう病気だから,●●という薬を飲んだ方がいい』
と言われても,戸惑ってしまいますよね。
専門家である医師に言われてすらそう感じてしまうわけですから,まして,友人関係や同僚関係,あるいは上司・部下の関係であればなおさらでしょう。
では,どうすれば痛み(必要性)を感じてもらえたり,本当は気づくべき痛みに気づいてもらえるのでしょうか。
ここで重要になるのは,
『人の行動動機は,願望の成就や欲求の充足である』
というごく単純な基本原則です。
この原則を踏まえると,まずは相手の(表面的ではない真の)願望や欲求について,自分自身で気づいてもらうことが必要になります。
世の中の多くの人は,そもそも自分がどんな人生を送りたいのか,どんな人間で在りたいのか,ということが明確になっていませんので,そこを掘り下げる必要があるわけです。
そこが見えてきたら,次のステップとしては,その人が求める願望の成就や欲求の充足との関係で,考え方や行動を変化させることがより効果的であることに気づいてもらう必要があります。
言い換えれば,今のままの考え方や行動習慣を続けていくことは,願望の成就や欲求の充足から遠ざかることになってしまう(=現在の考え方や行動習慣はその人にとって「痛み」になっている)ということに気づいてもらう必要があるということです。
ここまでくれば,あとは本人が自発的に何をすべきか見えてくることも多いですし,こちらが勧める処方箋も受け入れてくれやすくなります。
家族や職場等,重要な人間関係において他者の考え方や行動変化を促したいという希望をお持ちの方は,ぜひ,「痛みに気づいてもらう」という視点でアプローチしてみてくださいね!
それは,
『痛み(必要性)を感じていなければ,人は動かない』
という原則です。
例えば,特に何の症状もないのに,歯医者さんで定期健診を受けている人はどのくらいいるでしょうか。
おそらく,ほとんどいらっしゃらないですよね。
なぜか。
痛み(必要性)を感じていないからです。
一般に,人は自分自身が痛みを感じていて,それをなんとか治癒したいという状態にならないと,今までとは違う考え方や行動をとりにくいという本質的傾向があります。
皆さんご自身も身に覚えがある話だと思います。
もちろん私もそうです。
例えば,以前はガンガンお酒を飲んでいた人が,肝臓の病気になってしまったことをきっかけにして,ぴたっとお酒をやめるということがあったりしますよね。
これはまさに,自分の命の危険という「痛み」を感じているからこそ,お酒をやめるという行動動機が強く形成されて,実際の行動に現れているわけです。
このように,人は痛み(必要性)を強く感じないと,いくら周りから考え方や行動を変えた方が良いということを促されても,実際に変えようという気にはなかなかなりません。
ところが,他者に変わってもらいたいと望む方の多くは,そのような「痛み」(必要性)を感じてもらうことや,本当は発生していて本人が気づいていないだけの「痛み」に気づいてもらうというようなアプローチをせずに,
『このままだとあなたやあなたの身近な人にとって望ましくない未来を迎えることになってしまうから,●●した方が良い』
というように,いきなり処方箋を渡そうとしてしまうことが往々にしてあります。
これは残念ながら,効果的なアプローチとは言いにくいと思います。
いくらお医者さんの助言だとしても,痛みを感じていない(気づいていない)人に対して,何ら検査結果や根拠等を示さずに,
『あなたはこういう病気だから,●●という薬を飲んだ方がいい』
と言われても,戸惑ってしまいますよね。
専門家である医師に言われてすらそう感じてしまうわけですから,まして,友人関係や同僚関係,あるいは上司・部下の関係であればなおさらでしょう。
では,どうすれば痛み(必要性)を感じてもらえたり,本当は気づくべき痛みに気づいてもらえるのでしょうか。
ここで重要になるのは,
『人の行動動機は,願望の成就や欲求の充足である』
というごく単純な基本原則です。
この原則を踏まえると,まずは相手の(表面的ではない真の)願望や欲求について,自分自身で気づいてもらうことが必要になります。
世の中の多くの人は,そもそも自分がどんな人生を送りたいのか,どんな人間で在りたいのか,ということが明確になっていませんので,そこを掘り下げる必要があるわけです。
そこが見えてきたら,次のステップとしては,その人が求める願望の成就や欲求の充足との関係で,考え方や行動を変化させることがより効果的であることに気づいてもらう必要があります。
言い換えれば,今のままの考え方や行動習慣を続けていくことは,願望の成就や欲求の充足から遠ざかることになってしまう(=現在の考え方や行動習慣はその人にとって「痛み」になっている)ということに気づいてもらう必要があるということです。
ここまでくれば,あとは本人が自発的に何をすべきか見えてくることも多いですし,こちらが勧める処方箋も受け入れてくれやすくなります。
家族や職場等,重要な人間関係において他者の考え方や行動変化を促したいという希望をお持ちの方は,ぜひ,「痛みに気づいてもらう」という視点でアプローチしてみてくださいね!