阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属 阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

2016 10.28

人間関係を良好にするコツ⑤~誰しも心のブレーキを持っているという原則を知る~

みなさんは,何か行動をしなければならないと思った時に,その行動を制限する自らの心のブレーキを感じたことはありませんか?

私は日々人生を楽しんで生きているお気楽な人間ですが,そんな私でも心のブレーキはしばしば稼働し,私の行動を制限することがあります。

よくある例としては,以下のようなものがあるのではないでしょうか。

・会議の場で,発言すべきことが思いついたにもかかわらず,目立つのが嫌で発言しない

・上司の考え方が間違っていると思ったが,叱られそうなので意見しない

・本当は大きな夢を持って生きていきたいが,自分はそんな器ではないと考えて,夢を持たないようにしてしまう。

・あの子のことが好きだけど,フラれるのが怖くて告白しない。

・本当はリーダーシップをとりたいけど,周りがついてきてくれなかったら・・・と思うと踏み出せない。

・身内との関係がこじれているが,その状態を改善しようと努力することについて,「どうせやっても状況は変わらない。」とつい思ってしまって行動しない。


みなさんは,このような心のブレーキを感じるとき,どんな気持ちになりますか?

少なくとも,良い気分になっている人は1人もいないと思います。

多かれ少なかれ,行動しない自分をもどかしく,あるいは情けなく思ったりされているのではないでしょうか。

さて,ここからが本日の重要ポイントです。

皆さんが日々感じているそんな「心のブレーキ」を,みなさんの周りの人もたくさん抱えているということをぜひ知っておいてください。

周りの人に対して,「なんであいつはこういう行動をしないんだ!?」と疑問に思うことってありますよね。

皆さんから見たら,その行動をとることは,合理的で,そこまで難易度も高いわけではないと思えるのに,行動しない。

だから,傍から見ていてイライラしてしまうし,会社であれば成果が出ない状況に不満も感じてしまう。

そんな時にぜひ考えてほしいのは,その人が行動できないのは,その人なりの心のブレーキがかかっているからであるということです

心のブレーキは本当に人それぞれ千差万別です。

ある人にとっては全く心のブレーキにならないことも,別な人にとっては大きなブレーキになるということは全然珍しいことではありません。


今まで「なんで○○という行動をしないんだ!?(できないんだ!?)」と思っていた人について,その人が行動することを妨げている「心のブレーキ」が何なのかを知ろうとしてみてください。

それには,よくよくその人のお話を傾聴してあげることが必要です。

そして,そのブレーキが見えてきたら,ブレーキを外すお手伝いをしてあげてください。

勇気が持てないなら,「あなたはできる!大丈夫!!」と何度も励ましてあげましょう。

あるいは,〝失敗することは何も恥ずかしいことではない,むしろ成功へのステップである”ということを何度も伝えてあげましょう。

不安要素があるなら,それを払しょくしたり,リスクに備える方法を一緒に考えてあげましょう。


周りの人の心のブレーキを理解し,受容するだけで,人間関係は根本的に変わります。

そして,心のブレーキが取り除かれてアクセル全開になると,人は想像もつかないようなパワーを発揮します。

ぜひ,これからの日常生活の中でちょっとだけでも意識してみてくださいね!