2016 10.08
マネジメントにおける「謝る」ことの重要性
皆さんは,どんな時に人に対して「謝る」という行為をするでしょうか。
人に迷惑や負担をかけてしまったとき?
頼まれていたことがうまくいかなかったとき?
約束を破ってしまったとき?
相手によって変わるという人も世の中には少なからずいますよね。
同じように約束違反をしてしまったときでも,自分のやっている仕事上の顧客であれば謝るが,家族や部下・後輩の場合は,何かしら理由をつけて謝らないという人もいると思います。
では,部下がミスをしてしまったときや,思うように成果が上がらず苦しんでいるとき,仕事にやりがいや楽しさを見いだせずに辞めたいという気持ちを持ってしまっているときなどに,部下に対して謝るという行為をしている方はいらっしゃるでしょうか?
「ミスをしたり,成果を上げられていないというのは,当該部下の問題(責任)なのに,なんで上司であるこっちが謝る必要があるんだ??」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方にぜひ考えていただきたいのは,上司=マネージャーであるあなたの仕事(役割)は何か,ということです。
マネージャーの役割は,部下が成果を出せるように,必要に応じて指導し,支援し,信頼し,委任することです。
また,部下が120%のパフォーマンスを発揮できるように,仕組みや環境を整備することも,マネージャーの重要な役割です。
そうであるならば,部下がミスをしてしまったとき,そのミスが起きないような仕組みや環境を整備しきれていなかったマネージャーにも,ミスが発生したことについて責任があるといえるでしょう。
あるいは,部下に対する指導,支援,励まし等が不十分であったためにミスが起きてしまったという場合もあるはずです。
成果が上がらないという場合も同じです。
成果が上がらないことについて,部下の悩みを聞き,一緒に原因を探求してその解決方法を考えることは,マネージャーにとって肝となる任務といえるでしょう。
なぜなら,部下の成果が上がらなければ,マネージャーも成果を上げられていないという状況となるからです。
このような任務をマネージャーが十分に果たしていないために部下が成果を上げられていないのだとすれば,それはマネージャーの責任というべきです。
いずれにしても,ミスであったり,成果不振であったりという問題について,マネージャーに一切責任がないなどということはほとんどありえません。
したがって,このような場面においては,マネージャーの側に,部下に対して謝るべき相応の理由はあるということです。
それでは,実際にマネージャーが部下に対して謝ることはどんな効果を持つでしょうか。
部下の立場からすれば,ミスをしたり成果不振という状況が続いていたりすれば,それは自分がふがいないためである以上,怒られたり,責められたりこそすれ,上司から謝られるなどということはおよそ想定していないでしょう。
そんな状況下で,マネージャーが部下に対して,「自分の指導が不十分で申し訳なかった。」,「ミスが起きにくくなるようなシステムを整備できておらず申し訳なかった。」というように謝罪の言葉を伝えるわけです。
あなたがもしこの部下の立場だったらどう思いますか?
「全くその通りだ。自分は悪くない。マネージャーが全て悪い。」というように,謝ってもらったのをいいことに,自分の責任を棚上げして,全てを上司のせいにするでしょうか。
おそらく,そんな風に考える方はほとんどいないはずです。
多くの方は,ミスをしたり成績不振に陥っているのは自分なのに,そのことについて上司であるマネージャーから謝られたら,そのようなマネージャーの主体的な姿勢や誠実な態度を見て,マネージャーに対する信頼を高めるのではないでしょうか。
するとどうなりますか。
部下は,このように自分に対して誠実に向き合ってくれる上司の期待に応えたい,貢献したいという気持ちが自然と芽生えてくるのではないでしょうか。
部下がこのようなモチベーションになってくれれば,マネージャーは非常に指導しやすくなりますし,報連相や情報共有等についても円滑性が向上していきます。
つまり,マネジメントの観点から見て,マネージャーにとってはいいことづくめなわけですね。
さらに,部下のミスや成績不振という問題点に対して,マネージャーとして自分に足りなかったことは何か,これから自分はどのような行動をすべきか,というように指を自分に向けて考えることは,主体性を磨くかっこうの訓練にもなります。
なにせ,徹頭徹尾自分の責任にフォーカスしているわけですから,否が応にも主体性は向上していきます。
このように,マネージャーとしてのみならず,個人の人格的側面からも,いいことづくめなわけです。
世の中の多くのマネージャーはそのような効果性に気づかず,
「上司が部下に謝るなんてカッコ悪いだろ。」とか,
「プライドが許さない。」とか,
「上司なんだから謝る必要なんてない。」
というようなパラダイムの下に,部下との心理的距離をどんどん広げ,結果として自分の首を絞めています。
この投稿を読んでくださった皆さんは,そのようなもったいないことはせず,ぜひ,『誠実に部下に謝れるカッコいい上司』になってくださいね!
人に迷惑や負担をかけてしまったとき?
頼まれていたことがうまくいかなかったとき?
約束を破ってしまったとき?
相手によって変わるという人も世の中には少なからずいますよね。
同じように約束違反をしてしまったときでも,自分のやっている仕事上の顧客であれば謝るが,家族や部下・後輩の場合は,何かしら理由をつけて謝らないという人もいると思います。
では,部下がミスをしてしまったときや,思うように成果が上がらず苦しんでいるとき,仕事にやりがいや楽しさを見いだせずに辞めたいという気持ちを持ってしまっているときなどに,部下に対して謝るという行為をしている方はいらっしゃるでしょうか?
「ミスをしたり,成果を上げられていないというのは,当該部下の問題(責任)なのに,なんで上司であるこっちが謝る必要があるんだ??」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方にぜひ考えていただきたいのは,上司=マネージャーであるあなたの仕事(役割)は何か,ということです。
マネージャーの役割は,部下が成果を出せるように,必要に応じて指導し,支援し,信頼し,委任することです。
また,部下が120%のパフォーマンスを発揮できるように,仕組みや環境を整備することも,マネージャーの重要な役割です。
そうであるならば,部下がミスをしてしまったとき,そのミスが起きないような仕組みや環境を整備しきれていなかったマネージャーにも,ミスが発生したことについて責任があるといえるでしょう。
あるいは,部下に対する指導,支援,励まし等が不十分であったためにミスが起きてしまったという場合もあるはずです。
成果が上がらないという場合も同じです。
成果が上がらないことについて,部下の悩みを聞き,一緒に原因を探求してその解決方法を考えることは,マネージャーにとって肝となる任務といえるでしょう。
なぜなら,部下の成果が上がらなければ,マネージャーも成果を上げられていないという状況となるからです。
このような任務をマネージャーが十分に果たしていないために部下が成果を上げられていないのだとすれば,それはマネージャーの責任というべきです。
いずれにしても,ミスであったり,成果不振であったりという問題について,マネージャーに一切責任がないなどということはほとんどありえません。
したがって,このような場面においては,マネージャーの側に,部下に対して謝るべき相応の理由はあるということです。
それでは,実際にマネージャーが部下に対して謝ることはどんな効果を持つでしょうか。
部下の立場からすれば,ミスをしたり成果不振という状況が続いていたりすれば,それは自分がふがいないためである以上,怒られたり,責められたりこそすれ,上司から謝られるなどということはおよそ想定していないでしょう。
そんな状況下で,マネージャーが部下に対して,「自分の指導が不十分で申し訳なかった。」,「ミスが起きにくくなるようなシステムを整備できておらず申し訳なかった。」というように謝罪の言葉を伝えるわけです。
あなたがもしこの部下の立場だったらどう思いますか?
「全くその通りだ。自分は悪くない。マネージャーが全て悪い。」というように,謝ってもらったのをいいことに,自分の責任を棚上げして,全てを上司のせいにするでしょうか。
おそらく,そんな風に考える方はほとんどいないはずです。
多くの方は,ミスをしたり成績不振に陥っているのは自分なのに,そのことについて上司であるマネージャーから謝られたら,そのようなマネージャーの主体的な姿勢や誠実な態度を見て,マネージャーに対する信頼を高めるのではないでしょうか。
するとどうなりますか。
部下は,このように自分に対して誠実に向き合ってくれる上司の期待に応えたい,貢献したいという気持ちが自然と芽生えてくるのではないでしょうか。
部下がこのようなモチベーションになってくれれば,マネージャーは非常に指導しやすくなりますし,報連相や情報共有等についても円滑性が向上していきます。
つまり,マネジメントの観点から見て,マネージャーにとってはいいことづくめなわけですね。
さらに,部下のミスや成績不振という問題点に対して,マネージャーとして自分に足りなかったことは何か,これから自分はどのような行動をすべきか,というように指を自分に向けて考えることは,主体性を磨くかっこうの訓練にもなります。
なにせ,徹頭徹尾自分の責任にフォーカスしているわけですから,否が応にも主体性は向上していきます。
このように,マネージャーとしてのみならず,個人の人格的側面からも,いいことづくめなわけです。
世の中の多くのマネージャーはそのような効果性に気づかず,
「上司が部下に謝るなんてカッコ悪いだろ。」とか,
「プライドが許さない。」とか,
「上司なんだから謝る必要なんてない。」
というようなパラダイムの下に,部下との心理的距離をどんどん広げ,結果として自分の首を絞めています。
この投稿を読んでくださった皆さんは,そのようなもったいないことはせず,ぜひ,『誠実に部下に謝れるカッコいい上司』になってくださいね!