2016 06.12
選択理論を知ろう!①
皆さんは「選択理論」という心理学理論を聞いたことがあるでしょうか。
選択理論とは,アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士(1925年~2013年)が提唱した心理学理論で,人は外部からの刺激に対する反応によって行動しているのではなく,必ず自らの行動を自らの意思で選択しているということを基本軸にしています。
選択理論においては,外部からの刺激や情報は,行動を選択するための判断材料でしかないと考えられています。
これに対して,選択理論と対称的に,人の行動は外部からの刺激に対する反応であるとする心理学理論を「刺激反応理論」と呼んでいます。
両者を具体例で考えてみましょう。
例えば,電話が鳴って,その電話に出るという場面を思い浮かべてみてください。
このような場面において,刺激反応理論では,電話が鳴るという外部からの刺激に対して,電話に出るという反応(行動)がなされる,と考えます。
一方,選択理論では,電話が鳴ったという外部からの刺激はあくまで行動を選択する上での判断材料でしかなく,電話に出るという行動は,あくまで本人の意志に基づいて「選択」されたものと考えます。
さらに刺激反応理論と選択理論の差が際立つ例で考えてみましょう。
親から些細なことについて小言を言われてカッとなり,腹を立てて反論するという場面を思い浮かべてみてください。
刺激反応理論では,親からの小言という外部からの刺激を受けて,腹を立てて反論するという反応がなされる,と考えます。
一方,選択理論では,親からの小言という外部からの刺激はあくまで判断材料でしかなく,腹を立てることも反論することも,自分自身が意志に基づいて「選択」したものと考えます。
意志に基づいて選択するという点は,「自らがそうしたいと思って選択する」と言い換えることもできます。つまり,今の例でいえば,親に小言を言われた後に,自らが腹を立てて反論したいと思ってそのような行動を選択した,と考えるわけです。
この話を受けて,「おいおい。自ら腹を立てたくて立てる人なんていないでしょ~。それは感情なんだからどうしようもないじゃん~。」と思った方もいるのではないでしょうか。
確かに,感情は自然と湧き上がってしまうものであり,人が直接的にコントロールすることは困難です。
しかしながら,選択理論では,思考と行為を変えることで,間接的に感情もコントロールすることが可能であると考えます。
上の例で言えば,親から小言を言われた時に,「こっちはもう大人なんだから,いちいち余計なこと言ってくるなよ!」という考え方をするのか,それとも,「自分のことを心配してくれているからこその小言なんだろうな。感謝しないとな。」という考え方をするのかで,腹の立ち方はだいぶ変わりますよね(というか,後者の考え方であればおそらく腹は立たないでしょうね。)。
これが,思考によって感情をコントロールするということです。
残念ながら,世の中の多くの人は,わざわざ自分自身で苛立ちや不満感情を増幅させるような思考をとりながら,そのような苛立ちや不満感情は外部の刺激によって避けようがなく湧き上がってきたものなのだから,仕方ないのだと思い込んでいます(あるいは,外部刺激を与えてきた他人のせいにします。)。これが多くの争いごとを生む原因になっています。
思考と行為によって,感情はコントロールできるのです。そして,感情をコントロールできれば,不必要な争いごとで時間,お金,労力を無駄にすることもなくなるのです。
ぜひ覚えておいてくださいね!
最後に,思考と行為によって感情をコントロールするということを象徴する格言をご紹介します。
「愛情とは,愛するという行為によって生まれる果実である。」
スティーブン・R・コヴィー
選択理論とは,アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士(1925年~2013年)が提唱した心理学理論で,人は外部からの刺激に対する反応によって行動しているのではなく,必ず自らの行動を自らの意思で選択しているということを基本軸にしています。
選択理論においては,外部からの刺激や情報は,行動を選択するための判断材料でしかないと考えられています。
これに対して,選択理論と対称的に,人の行動は外部からの刺激に対する反応であるとする心理学理論を「刺激反応理論」と呼んでいます。
両者を具体例で考えてみましょう。
例えば,電話が鳴って,その電話に出るという場面を思い浮かべてみてください。
このような場面において,刺激反応理論では,電話が鳴るという外部からの刺激に対して,電話に出るという反応(行動)がなされる,と考えます。
一方,選択理論では,電話が鳴ったという外部からの刺激はあくまで行動を選択する上での判断材料でしかなく,電話に出るという行動は,あくまで本人の意志に基づいて「選択」されたものと考えます。
さらに刺激反応理論と選択理論の差が際立つ例で考えてみましょう。
親から些細なことについて小言を言われてカッとなり,腹を立てて反論するという場面を思い浮かべてみてください。
刺激反応理論では,親からの小言という外部からの刺激を受けて,腹を立てて反論するという反応がなされる,と考えます。
一方,選択理論では,親からの小言という外部からの刺激はあくまで判断材料でしかなく,腹を立てることも反論することも,自分自身が意志に基づいて「選択」したものと考えます。
意志に基づいて選択するという点は,「自らがそうしたいと思って選択する」と言い換えることもできます。つまり,今の例でいえば,親に小言を言われた後に,自らが腹を立てて反論したいと思ってそのような行動を選択した,と考えるわけです。
この話を受けて,「おいおい。自ら腹を立てたくて立てる人なんていないでしょ~。それは感情なんだからどうしようもないじゃん~。」と思った方もいるのではないでしょうか。
確かに,感情は自然と湧き上がってしまうものであり,人が直接的にコントロールすることは困難です。
しかしながら,選択理論では,思考と行為を変えることで,間接的に感情もコントロールすることが可能であると考えます。
上の例で言えば,親から小言を言われた時に,「こっちはもう大人なんだから,いちいち余計なこと言ってくるなよ!」という考え方をするのか,それとも,「自分のことを心配してくれているからこその小言なんだろうな。感謝しないとな。」という考え方をするのかで,腹の立ち方はだいぶ変わりますよね(というか,後者の考え方であればおそらく腹は立たないでしょうね。)。
これが,思考によって感情をコントロールするということです。
残念ながら,世の中の多くの人は,わざわざ自分自身で苛立ちや不満感情を増幅させるような思考をとりながら,そのような苛立ちや不満感情は外部の刺激によって避けようがなく湧き上がってきたものなのだから,仕方ないのだと思い込んでいます(あるいは,外部刺激を与えてきた他人のせいにします。)。これが多くの争いごとを生む原因になっています。
思考と行為によって,感情はコントロールできるのです。そして,感情をコントロールできれば,不必要な争いごとで時間,お金,労力を無駄にすることもなくなるのです。
ぜひ覚えておいてくださいね!
最後に,思考と行為によって感情をコントロールするということを象徴する格言をご紹介します。
「愛情とは,愛するという行為によって生まれる果実である。」
スティーブン・R・コヴィー