北海道札幌市の法律・交通事故をメインとした法務、企業のコンプライアンス・業務効率化をサポート

お知らせ / ブログ [ Information & Blog Single ]

20207.22

「信頼」の高め方


皆さんは,ビジネスでもプライベートでも,関りを持つ周りの方々
からの「信頼」を高めるために,どのような行動を選択されていま
すか?

私たちの生きる人間社会においては,

・他者からの信頼が高まる効果性の高い行動

・他者からの信頼が下がるリスクの高い行動

というものが,論理法則として存在します。

どうせなら,信頼が高まる効果性の高い行動を積み重ね,信頼が下
がるリスクの高い行動は極力控えたいですよね。

今回は,信頼の高まる効果性の高い代表的な2つの実践行動例を
ご紹介したいと思います。


【実践行動例①】
『相手の言い分が間違っていると感じても,相手の話を否定せず
受け止める』


この実践行動例において,最も重要なポイントはどこだと思いますか?

それは,「相手の言い分が間違っていると感じても」という部分です。

もちろん,間違っていると感じる言い分を採用し,同調しろと言ってい
るのではありません。

相手の言い分を,言われたそばから直ちに否定したり,正したりしよ
うとするのではなく,一旦「なるほど。あなたはそういう考えなのね」
と受け止める,という行動選択をおすすめしているのです。

なぜか。

理由は非常にシンプルです。

相手の言い分を否定せず,一旦受け止めるという行動により,相手
のこちらに対する「信頼」が高まるからです。

逆に,言われたそばから否定したり,正したりしようとすると,
「信頼」は低下するリスクが大きいです。

相手の言い分を否定したり,正したりするという行動の目的は,相手
に,『考え方や行動を変えてもらいたい』という希望の達成ですよね?

では,あなたに対する信頼が高まっている状況と,低下している状況
で,『考え方や行動を変えてもらいたい』というあなたの希望を,
相手が受け入れやすいのはどちらだと思いますか?

当然,信頼が高まっている状況ですよね。

つまり,相手に対して考え方や行動の変化を促したいときほど,まず
は相手の言い分を受け止めて,こちらの提案を受け入れてもらいやす
い土壌(信頼関係)を作っておくことが効果的ということです。



【実践行動例②】
『相手の話の内容から感じ取れる感情,気持ち,心の動き等を,自分
の言葉で相手に伝える(=相手の話に対する理解を示す)』

まずは端的に,具体的例をお示しします。

・相手が何かに困っている様子であるとき
⇒「そんな状況なら,それは困っちゃいますし,どうしたらいいか
わからなくもなりますよね」

・相手が腹を立てている様子であるとき
⇒「そんなことがあったら,それは●●さんからしたら腹も立ちま
すよね」

・相手が自分のこれからの行動を迷っている様子であるとき
⇒「そうすると,●●さんとしては,これからどう行動すべきか
迷っていらっしゃるわけですね」


他者の話に真剣に目と耳を傾けていれば,喜んでいるのか,怒って
いるのか,悲しんでいるのか,楽しんでいるのか,苛立っているの
か,迷っているのか,困っているのか,といったことは,ある程度
見えてきますよね。

そのように,話の内容や様子から伝わってくる相手の感情・心情を,
こちらが『こうかな?』と思った表現で構わないので,相手に伝える
という実践行動です。

一見すると,そんなに大した効果のありそうな行動には思えないかも
しれません。

ですが,効果は折り紙付きです。保証します。

なぜか。

それは,皆さんが,話を聴いてもらっている側に立った状況を想像
していただければ,自ずから見えてくるはずです。

・相槌や頷きは返してくれるものの,それ以上の反応は特にない相手

・(話の腰を折らないタイミングで)こちらの気持ちを言葉に
出して,『あなたはこんな気持ちなんだね』と,こちらの心情に
対する理解を行動で示してくれる相手

皆さんだったら,どちらの方が,『この人は私の気持ちをわかって
くれている』とか,『この人はちゃんと私の話を理解してくれている』
と感じるでしょうか。

後者だと感じる方が圧倒的に多いはずです。

このように,人は,自分の話に対する理解を,具体的に言葉(行動)
で示してもらうことで,相手に対する信頼感が高まりやすいという
心理法則があるわけです。


ここまで読んでくださってお気づきになられた方もいらっしゃるかも
しれませんが,以上にご紹介した2つの実践行動例は,いずれも,
『相手の話をどのように聴くか?』という点に関わるものです。

私は,これまでの数多くのセミナーや社内研修において,受講者さん
に対して,「『傾聴』とは,どのように話を聴くことを指す言葉です
か?」

という質問をしてきました。

これに対して,多くの方が,

・「話しの腰を折らずにきちんと最後まで聴くこと」

・「相手の目を見て,相槌を打ちながら聴くこと」

といった回答をしてくださいました。

これらはいずれも,何ら間違っていません。

ですが,相手のこちらに対する「信頼」を高めるという効果性の
観点からは,より効果的な「話の聴き方」というものがあるわけ
です。


ちなみに,今回ご紹介した実践行動例は,いずれも,対立的な状況
にある相手との交渉事や,(クレーム対応等の)危機対応的な場面
でも非常に有効です。

まず,交渉の成功や,クレーム等の沈静化といった,自分が今直面
している問題の解決に対して効果性が高いのは,いわずもがなという
ところでしょう。

これに加えて大きいのが,『相手と感情的な口論や喧嘩のような
状態になって,(自分が)気分を大幅に害するリスクを下げられる』
という点です。

口論や喧嘩が起きる要因の大半は,お互いに,相手の言い分を否定し,
こちらが正しいのだ,という主張をぶつけ合い,傷つけあうことで,
「自分のことを傷つけてきた相手を許せない」という怒りや苛立ちの
感情が高まってしまうことにあります。

そして,その感情を内に溜め込むのはさらに気分を害することから,
相手に対する怒り・苛立ちの感情を言葉として吐き出さずにはいれ
なくなり,さらに口論・喧嘩状態が膨張してしまうという悪循環
に陥るわけです。

そうであれば,実践行動例①や②を使い,相手の言い分を否定せず,
「あなたのお立場からすれば,そのような言い分になるのも無理は
ありませんよね。」というような反応を返すことで,少なくとも,
相手の感情を不必要に逆なでしたり,逆に,こちらの感情が制御
できないほど高ぶってしまうというような状態を予防できるわけです。


念のため補足しておきますが,これは,「口論にならないように相手
に気をつかえ」ということでは全くありません。

あくまで,「自分自身が気分を害する展開になることを予防するため」
の対策として,実践行動例①や②が効果的だ,ということです。

ですから,「私は口論や喧嘩が大好きで,むしろ望んでいる」という
方にはおすすめするものではありません。


もっと周りからの信頼を高めたいと思っている方や,どうにも周りの
人が自分の意見を取り入れようとしてくれないというお悩みをお持ち
の方は,ぜひ,実践行動例①,②を試してみてくださいね!


※リスクバスター弁護士の戦略的リスクヘッジ対策による「成長を促す企業顧問サービス」についてはこちら