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20168.30

4つの自叙伝的反応をコントロールしよう(前篇)

7つの習慣における第5の習慣「まず理解に徹し,そして理解される。」の実践的なポイントの1つとして,人が他者に対してつい使ってしまいがちな四つの自叙伝的反応をコントロールし,傾聴力を高めるというものがあります。

4つの自叙伝的反応とは,自分の過去の経験を基に,いわば「自叙伝」を相手の話に重ねてしまうという人の行動傾向を,以下の4つのパターンに整理したものです。

①評価する=同意するか反対するか(良いか悪いか,正しいか間違っているか)

②探る=自分の視点から質問する(相手の気づきを促す質問ではなく,自分が相手に言わせたいこと,明らかにしたいことを質問する)

③助言する=自分の経験から助言する(自分の価値観から見て正しいと思うことを相手に伝える)

④解釈する=自分の動機や行動を基にして相手の動機や行動を説明する(あくまで『自分の動機や行動を基にして』というところがポイント)


私は職業病的なところもあるのかもしれませんが,③をやってしまうことが非常に多いです。

誤解しないでいただきたいのですが,以上の4つは,どんな場面でも控えるべき問題行動というわけではありません。

むしろ,場面によっては積極的に活用すべきとすらいえます。

例えば,私たち弁護士は,専門家として,一般の方がご存じない法的な知識や問題解決方法等をわかりやすく伝えることを生業の一部としています。

このような場合,クライアントが気になっている問題に対する適切な回答を行うため,②探ることや,③助言することを必然的に行います。

これは,クライアントがそれを求めている以上,自叙伝的反応を用いてよい場面(というか,用いるべき場面)といえます。

これに対して,対話している相手のお話を傾聴すべき場面では,自叙伝的反応は極力控える必要があります。

それはなぜでしょうか。

傾聴が必要な場面では,相手は,自分の考えていることや気になっていること,自分の感情・心理的状態などをわかってほしい,理解してほしいという欲求が強く働いています。

このような場面においては,①評価することも,②探ることも,③助言することも,④解釈することも,いずれも相手の欲求を満たす行動にはなりません。

むしろ,相手の話に対する傾聴が不十分な状態で自叙伝的反応を使ってしまうと,「この人は私の考えや気持ちをよく理解していないにもかかわらず,自分の意見を押し付けようとしている。」というように,相手は警戒心を持ち,心を閉ざす方向へと気持ちが傾いていってしまいます。

こうなってしまっては,お互いにとって良好なコミュニケーションは難しくなってしまいますよね。

じゃあ,こういう場面では,自叙伝的反応ではなく,どんな反応が望ましいのでしょうか。

というところで,明日に続きます~