2016 08.26
【ある経営者同士の会話】
「やる気も能力もない社員をどうやって鍛え直せばいいだろうか?」
「手りゅう弾でも投げつけてやればいい。」
「それで辞めたらどうするんだい?」
「辞めやしないよ。」
「それなら,お客さんにも同じようにしたらどうか?買う気がないならとっとと出ていけ,と言えばいいじゃないか。」
「客には言えないよ。」
「ではなぜスタッフにはできるんだい?」
「こっちが雇っているからだよ。」
「なるほど。それで,お宅のスタッフの忠誠心はどうかな?離職率は低い?」
「冗談じゃない。離職率も欠勤率も高いし,副業もやり放題だよ。忠誠心なんかありゃしない。」
※「7つの習慣【完訳版】人格主義の回復」より引用
さて,以上の会話のやりとりを見て,あなたはどう思われましたか?
日本は,人口減少の真っただ中にあり,労働人口は年々低下していく中で,働き手の市場価値は上昇しています。
それでもなお,対従業員の場合と対顧客の場合との対応の違いについて,上記の事例のようなことを考えている経営者は多いです。
このような経営者は,顧客は会社に売上げというお金をもたらしていくれる存在であると考えているのに対して,スタッフは会社にとってのコストである,というパラダイムにどっぷりと浸かっています。
スタッフ=人件費という考え方ですね。
ここで設例に戻って考えてみましょう。
さて,手りゅう弾を投げつけられた従業員はどう思うでしょうか?
そして,その従業員は,その後顧客に対してどんな風に接するでしょうか?
手りゅう弾を投げつけられてもなお,会社に対して忠誠心を持ち,精一杯自分の持てる力を出し尽くして顧客を幸せにしよう,などと考える人がいるでしょうか。
逆に,会社から顧客以上に大事に扱ってもらえた場合,従業員はどんな風に感じるでしょうか?
そして,その後どんな風に顧客に接するようになるでしょうか?
いいですか皆さん。
『従業員は自分が給料を払って雇っているんだから,顧客のように丁重に扱う必要はない。』というパラダイムを持っているようでは,企業は決して永続的な繁栄など望めません。
順番が逆なのです。
従業員は,会社(経営者)にとって最も大事なパワーパートナーであり,財産(宝物)なのですから,本来,顧客よりも従業員の幸せの方が優先順位が高くなければならないはずです。
このようなお話をすると,
『従業員を甘やかすと,ぬるま湯状態が当たり前になって,ろくな仕事をしなくなるから,従業員を優先するなんてもってのほかだ!!』
などと考える方もいるでしょう。
でもね,従業員の幸せを追求することと,従業員を甘やかすことは全く異なる概念です。
甘やかすという行為は,当該従業員の成長の機会を奪い,結果として,当該従業員の人生の目的・目標の達成を阻害する行為です。
これに対し,従業員を尊重し,顧客以上に大切な存在として接するというのは,とどのつまり,従業員の幸せに寄与し続けるということですから,成長を阻害するなどという行為は,完全に逆行と言わざるを得ません。
そこのところを誤解されている経営者もまた多いです。
従業員を優先するとどうなるか。
まず従業員は,会社や経営者のことが好きになってくれます。そうすると,会社や経営者のために頑張ろう,貢献しようという気持ちが強くなります(※選択理論的には,当該従業員の「上質世界」に,会社や経営者が入っている状況になるといえます。)。
そして,会社や経営者に貢献したいと考えるようになると,仕事で成果を上げたいというモチベーションが高まります。
人間は,自分のためだけではなく,他者への貢献という動機が入ると,潜在能力がさらに解放されます。そのため,この状態は,個人の生産性がどんどん高まっていく状態ということができます。
結果どうなるか。
生産性が向上し,また,会社への貢献=顧客への貢献ですから,より多くの顧客の幸せに寄与するという状況になっていきます。
考えてもみてください。
皆さんは,自社を愛し,自社の商品を愛し,自社の商品に真の自信を持って,その商品がどう自分の幸せに寄与してくれるのかということを一緒に考えてくれるセールスマンと,
自社のことは好きでもなんでもなく,商品についても(性能等に関する最低限度の知識は有しているものの)さほど自信も持っていないが,売れないと困るから顧客に購入を勧めてくるセールスマンと,
どちらからの方が,同じ商品を買う可能性が高いと思いますか。
これは100人中100人が前者と答えるでしょう。
別に論理的な分析をしなくても,感覚的にわかりますよね。
じゃあ,どうしたら会社を愛し,また,会社の商品を愛して,商品に自信を持ってくれるようになるのか。
それが結局,「会社(経営者)が従業員を大切にする」というところに行き着くわけです。
これからも事業を長く続けたい,自社の商品・サービスにより,もっとたくさんの人々の幸せに貢献したい,と願うのであれば,まずは従業員の存在価値を顧客と同等以上と考え,そのように行動しましょう。
必ず,必ず成果につながります。
ぜひ,考えてみてくださいね!
「やる気も能力もない社員をどうやって鍛え直せばいいだろうか?」
「手りゅう弾でも投げつけてやればいい。」
「それで辞めたらどうするんだい?」
「辞めやしないよ。」
「それなら,お客さんにも同じようにしたらどうか?買う気がないならとっとと出ていけ,と言えばいいじゃないか。」
「客には言えないよ。」
「ではなぜスタッフにはできるんだい?」
「こっちが雇っているからだよ。」
「なるほど。それで,お宅のスタッフの忠誠心はどうかな?離職率は低い?」
「冗談じゃない。離職率も欠勤率も高いし,副業もやり放題だよ。忠誠心なんかありゃしない。」
※「7つの習慣【完訳版】人格主義の回復」より引用
さて,以上の会話のやりとりを見て,あなたはどう思われましたか?
日本は,人口減少の真っただ中にあり,労働人口は年々低下していく中で,働き手の市場価値は上昇しています。
それでもなお,対従業員の場合と対顧客の場合との対応の違いについて,上記の事例のようなことを考えている経営者は多いです。
このような経営者は,顧客は会社に売上げというお金をもたらしていくれる存在であると考えているのに対して,スタッフは会社にとってのコストである,というパラダイムにどっぷりと浸かっています。
スタッフ=人件費という考え方ですね。
ここで設例に戻って考えてみましょう。
さて,手りゅう弾を投げつけられた従業員はどう思うでしょうか?
そして,その従業員は,その後顧客に対してどんな風に接するでしょうか?
手りゅう弾を投げつけられてもなお,会社に対して忠誠心を持ち,精一杯自分の持てる力を出し尽くして顧客を幸せにしよう,などと考える人がいるでしょうか。
逆に,会社から顧客以上に大事に扱ってもらえた場合,従業員はどんな風に感じるでしょうか?
そして,その後どんな風に顧客に接するようになるでしょうか?
いいですか皆さん。
『従業員は自分が給料を払って雇っているんだから,顧客のように丁重に扱う必要はない。』というパラダイムを持っているようでは,企業は決して永続的な繁栄など望めません。
順番が逆なのです。
従業員は,会社(経営者)にとって最も大事なパワーパートナーであり,財産(宝物)なのですから,本来,顧客よりも従業員の幸せの方が優先順位が高くなければならないはずです。
このようなお話をすると,
『従業員を甘やかすと,ぬるま湯状態が当たり前になって,ろくな仕事をしなくなるから,従業員を優先するなんてもってのほかだ!!』
などと考える方もいるでしょう。
でもね,従業員の幸せを追求することと,従業員を甘やかすことは全く異なる概念です。
甘やかすという行為は,当該従業員の成長の機会を奪い,結果として,当該従業員の人生の目的・目標の達成を阻害する行為です。
これに対し,従業員を尊重し,顧客以上に大切な存在として接するというのは,とどのつまり,従業員の幸せに寄与し続けるということですから,成長を阻害するなどという行為は,完全に逆行と言わざるを得ません。
そこのところを誤解されている経営者もまた多いです。
従業員を優先するとどうなるか。
まず従業員は,会社や経営者のことが好きになってくれます。そうすると,会社や経営者のために頑張ろう,貢献しようという気持ちが強くなります(※選択理論的には,当該従業員の「上質世界」に,会社や経営者が入っている状況になるといえます。)。
そして,会社や経営者に貢献したいと考えるようになると,仕事で成果を上げたいというモチベーションが高まります。
人間は,自分のためだけではなく,他者への貢献という動機が入ると,潜在能力がさらに解放されます。そのため,この状態は,個人の生産性がどんどん高まっていく状態ということができます。
結果どうなるか。
生産性が向上し,また,会社への貢献=顧客への貢献ですから,より多くの顧客の幸せに寄与するという状況になっていきます。
考えてもみてください。
皆さんは,自社を愛し,自社の商品を愛し,自社の商品に真の自信を持って,その商品がどう自分の幸せに寄与してくれるのかということを一緒に考えてくれるセールスマンと,
自社のことは好きでもなんでもなく,商品についても(性能等に関する最低限度の知識は有しているものの)さほど自信も持っていないが,売れないと困るから顧客に購入を勧めてくるセールスマンと,
どちらからの方が,同じ商品を買う可能性が高いと思いますか。
これは100人中100人が前者と答えるでしょう。
別に論理的な分析をしなくても,感覚的にわかりますよね。
じゃあ,どうしたら会社を愛し,また,会社の商品を愛して,商品に自信を持ってくれるようになるのか。
それが結局,「会社(経営者)が従業員を大切にする」というところに行き着くわけです。
これからも事業を長く続けたい,自社の商品・サービスにより,もっとたくさんの人々の幸せに貢献したい,と願うのであれば,まずは従業員の存在価値を顧客と同等以上と考え,そのように行動しましょう。
必ず,必ず成果につながります。
ぜひ,考えてみてくださいね!