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20169.4

従業員を大切にすることの意味

世の中では,ブラック企業が社会的批判を受け,長時間労働の削減や,ハラスメントの撲滅等,労務環境の正常化が国家レベルで重要視されるようになってきています。

これらは全て,労働者の労働環境を改善しようという取組みであることは誰にでもわかりますよね。

では,そもそもなぜ,労働環境を改善すべきなのでしょうか。

著しい長時間労働やハラスメントが違法行為とされているからでしょうか。

過労自殺等の不幸な事象を減らすためでしょうか。

労働者の権利を保護するためでしょうか。

どれも,間違いではないでしょう。

ただ,いずれも労務環境を改善すべき根本的理由とまではいえないのではないかと私は考えています。

もっとシンプルな話なのではないでしょうか。

つまり,労務環境が健全である=従業員にとって働きやすい会社であるということは,経営者,従業員,取引先,顧客,地域社会,株主といったあらゆる利害関係者を幸せにするからこそ,労務環境の改善は必要なのである,と私は考えています。

だってそうでしょう?

労働環境が不健全であれば,それだけ従業員は働きにくい環境である以上,生産性は下がりますし,経験やスキルが上がってきても定着してくれず,企業への貢献度が高い従業員がいない状態になっていきます。

また,このような状態に陥っている会社の場合,当然ながら,従業員は顧客を感動させる仕事をしようなどというモチベーションを持つことは難しい状況になっていますから,当該会社の業務により顧客が喜んでくれる(=売上げが上がる)ということも減っていきます。

そうなれば,当然業績も低下していきますから,経営者や株主も困ってしまいます。

ほら,どう考えても,労務環境が不健全な状態では,利害関係者が誰も幸せになりませんよね。


ところが,多くの会社は,このような根本的な要素に目を向けず,単に法令により規制されている事柄であるため,順守しないと労働基準監督署から目をつけられたり,従業員との間で労務トラブルが発生して面倒なことになっては困るというような浅~い思考のもとに,効果性の低い対策を打ってごまかしています。


従業員はバカではありません。そのような浅はかな考えは簡単に見透かされ,経営者は思わぬしっぺ返しをくらうことになります。


改めて言いますが,今日お伝えしたいことはとてもシンプルです。

従業員を大切にするべきなのは,それが,経営者をはじめ会社に関わる全ての人々の幸福につながるからであって,決して,法令による規制がかけられているからではありません。

あくまで,マイナスを発生させないための施策ではなく,プラスを増やしていくために必要な施策なのです。

伊那食品工業の塚越会長はまさにそれを体現し,「人の成長こそ企業の成長である」という考えのもとに経営を続け,48期連続増収増益という輝かしい業績を打ち立てました。

もっと売上げを上げたければ,もっと会社を大きくしたければ,もっと多くの人に会社を認知してもらいたければ,従業員を大切にしなければならないのです。

本当は,このような真理を全ての経営者がきちんと理解していれば,自分たちが成長するために必然的に従業員を大切にする以上,いちいち法令で労務環境正常化のための規制など作る必要はないのですが,残念ながら現代の日本社会においては,ほとんどの経営者は上記のような考え方を持ち合わせてはおりません。

もっとも,これは逆に言えば,従業員を大切にし,彼らのモチベーションを最大化することのできる会社は確実に同業他社よりも成長することができるということです。

ぜひ,このチャンスを逃さず,同業他社より一歩も二歩も先に行く企業になっていきましょう!!