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20168.17

短気な性格は変えられないのか

皆さんの周りに,些細なことですぐにカッとなって,声を荒げたり,怒りの感情を露わにするような方はいらっしゃるでしょうか。

そういう方って,よく,「自分は短気な性格だから,すぐ腹が立っちゃって,感情的になっちゃんだよね~」なんて言ったりしませんか?

これって,実際のところどうなんでしょうね?

つまり,怒りっぽい人って,そういう性格だから,どうしようもないのでしょうか?

そんなことはないというのが私の考えです。

というのも,アドラーが言うように,人はいつでも変わることができます。

(アドラーは,厳密には「人は死ぬ前日まではいつでも変わることができる」と言っています。)

確かに,遺伝による性格の傾向のようなものはあるのでしょうが,結局のところ,どんな自分でいるかというのは,思考と行動次第でいくらでも変えられるのですから,遺伝子に拘束されることなどありません。

そして,アドラーはこうも言います。

すなわち,よく怒る人は,何か目的があって,自ら進んで「怒る」という選択をしているのであって,その人のコントロール外のことではない,と。

そうすると,怒りやすい人,腹を立てやすい人というのは,他者とのコミュニケーション手段として,「怒りをあらわにする」という行動パターンを頻繁に使う人,と考えることができます。

では,怒りやすい人は,どうしてそのような行動パターンを多用するのでしょうか。

これは人によって色々でしょうから,一概には整理できないかもしれませんが,1つ大きな理由として考えられるのは,『「怒る」という選択肢以外に,引出しを持っていないから』ということではないかと私は考えています。

これはどういうことかと言いますと,例えば私の場合,誰かから責められたり,批判されたり,文句を言われたりした場合には,まず,「どうしてこの人は私に対してこのようなことを言うのだろうか」と理由を考えるという思考あるいは行動パターンをとります。そして,その人が私に「もっとよくなってもらいたい。」と思ってそのような発言をされていると思えれば,(「もっと効果的な言い方をしてくれればいいのになぁ」とは思うものの)感謝こそすれ,怒るということはまずありません。

また,そのような私に対する思いやりの表れということではなく,単に私のことが人間的に好きではないから攻撃したい,という目的であるように思われた場合は,それはそれで,相手の思考をコントロールすることはできない以上,特に気にせずスルーすることにしています(もちろん,誤解や事実誤認があるようであれば,それを相手に気付いてもらうための努力はしますが,それでも相手が考えを変えないようであれば,やむなしと判断します。)。

これに対して,このような場合にすぐに怒ってしまう方は,そもそも,相手の発言の意図や理由を深く考えてみる等の選択肢を持ち合わせていないのだと思います。

(※そのようなことを考えられないダメな人,という意味ではありません。端的に,そういう選択肢を持っていないということだけを言いたいのです。)

さらに,相手の発言を撤回させたり,あるいは,相手の発言が誤りである(=事実無根であるとか,解釈が非合理的である等)と認めさせたい(=傷つけられた自尊心を回復したい)という目的の達成方法としても,やはり,「怒る」という選択肢しか持ち合わせていないのだと思います。

実際のところは,相手の発言を撤回させたり,誤りであると認めさせる方法として,怒りを露わにするというのは効果的な方法ではないのですが,これまでの人生において,怒るという選択肢以外の方法について学ぶ機会がなかったために,それ以外の選択肢が思い浮かばないのだと思います。

そう考えてみると,怒りやすい人,短気な人というのは,自分の感情を制御する能力の低い人,ということではなく,単にこれまでそれ以外の選択肢を知る(学ぶ)機会がなかっただけではないか,という仮説を導くことができます。

こんな風に,その人の人間性の傾向について分析してみると,怒りやすい人にはちゃんとそれ相応の理由があること,「怒る」という行動以外の選択肢があることを知り,かつ,その選択肢を採りたいと思うようになれば,いつでも怒りやすいという性格は変えられることがわかってきます。

今回は,「短気」という性格にスポットを当てましたが,上記のような考え方は,短気な人以外でも,暗いとか,他者とのコミュニケーション摩擦を起こしやすいとか,多くの人がマイナスな印象としてとらえる様々な性格についても同様に考えることができます。

ぜひ,「あいつは短気で扱いにくいダメなやつだ。」などと安易に決めつけずに,その人のルーツや本質を深く探っていくという「選択肢」を採りいれてみてくださいね!