札幌の弁護士による中小企業法律相談|阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

事例紹介

取引関係リスクの顕在化事例①

概要

数千万円単位の建築請負契約について,ほとんど担当者が相手担当者と電話だけでやりとりしており,相手との合意内容を明確化せぬまま,見積書1枚のみで工事を進めた結果,事後に工事内容をめぐって争いが生じ,半額以上の代金について支払を拒まれ,回収が容易ではない状況になった。

事前対策例

・(理想論としては)設計内容や工事内容を具体的に確定した段階で,その内容について明確に合意していることが一見して明らかになるような契約書を取り交わす。

・仮に業界や社内の慣行,あるいは受注のスピード感との関係で,重厚な契約書の取交しまでは難しかったとしても,代金の支払時期(条件),工事内容その他契約における重要なポイント等については,特に,相手が,こちらが想定している条件や内容について合意していることの証拠(※相手からのFAXや書面,メール,SNSやチャットの返信)をとるようにする。
(仮に電話でのやりとりで決まったことであっても,『備忘のため』,『事後確認しやすくるため』といった名目で,取り決めたことを書面やメールで改めてやり取りしておく。但し,電話を録音している場合は,その録音を保存することでも代替可能)

※形にはまったきちんとした契約書を取り交わしているかどうかは,契約成立の必須条件ではありません。究極的には口頭だけのやり取りでも契約は成立しうるのが法律のルールであり,書面化するのは,事後にお互いの認識のずれが生じること等を予防し,契約内容に沿った取引が円満迅速に進むようにするためと,万が一事後に紛争になった場合に,お互いの合意内容や,取り決めた事柄について,きちんと証明できるようにするためです。
したがって,証明できるのであれば,その証明手段は,必ずしも契約書でなくても構わないのです。

・普段から,取引上のトラブル発生に備えて,取引内容に関する証拠が残りやすいような社内慣行(社内ルール,システム)を構築しておく。
※例:営業マンが持ってきた商談について,相手方からの書面もしくはメール等,形に残る方法で合意が取れていることを報告しなければ,社長や上司の決裁が下りないようにする等

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