2017 04.21
先日,「7つの習慣」を共に学んでいる方から,とても素晴らしいお話をお聞きしました。
それは,
『7つの習慣の勉強を重ねる中で,家族に改善してもらいたい点を指摘しようとする時に,「(不満や苛立ちを感じている)感情のおもむくままに相手に言葉を発することは原則に適っているのだろうか」と考えるようになりました』
というようなお話でした。
「7つの習慣」における第1の習慣「主体的であること」とは,個人の効果性や人間関係に関する原因と結果の法則(=原則)に則って,どんな外部刺激(※他者からの文句,秩序の乱れた状態など)があっても,(自分の望んでいる成果との関係で)それに対する効果的な対応を自ら選ぶという行動習慣です。
まさに,上記のエピソードは,第1の習慣の実践にほかなりません。
このように,特に他者との関わりの中では,『自分がとろうとしている行動選択は原則に適っているか』と常に自問自答することが非常に効果的です。
こう言うと,
「いや,そんな原則とか聞いたことないし,じっくり学んでる時間もないよ。」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今日は,そんな方でもすぐに納得できて,今この瞬間から実践可能で,かつ効果性の高い原則をお伝えしたいと思います。
もったいぶらずに言ってしまいますが,それは,
「自分がされて嫌なことを他人にしなければ,人間関係は良好になる」
という原則です。
あるいは,他者に何らかの行動改善を促したい,悪いところを直してほしいというような場合を想定したとすれば,
「自分がされたら不快になる言動では,他者の(根本的な)行動改善を促すことはできない」
と言い換えることもできるでしょう。
この原則は極めて単純です。
考えてみてください。
自分がされて嫌なことって,いろいろありますよね。
例えば,
・責められる
・文句や嫌味を言われる
・詰問される(※『なんでこういうことができないのか!?』というように,質問調で責められる)
・陰口をたたかれる
・暴力を振るわれたり,そこまでいかなくとも粗暴な言動で脅される
・(責任がないことを)こちらのせいにされる
・理不尽な要求をされる
・自分が苦手なことや,したいと思っていないことを強いられる
などなど,枚挙に暇がありませんよね。
上記は一般論として列挙したものですが,おそらくほとんどの方が『されたら嫌なこと』として共感していただける行動ばかりではないかと思います。
さて皆さん,背景事情や理由を問わず,『上記のような行為をこれまで一度も他人にしたことがない』という方はいらっしゃるでしょうか?
おそらくいらっしゃらないと思います。
そこでさらにご質問です。
そのような行為を相手にして,相手との関係は良好になりましたか?
信頼関係は厚くなったでしょうか?
愛情は深まったでしょうか?
仕事において相手のモチベーションは高まったでしょうか?
良いチームワークは醸成されたでしょうか?
おそらく,YESという答えが出た方はほとんどいないのではないかと思います。
さて,それとは逆に,そのことをきっかけにして,以下のような結果になってしまったという方はいらっしゃるでしょうか?
・人間関係がぎくしゃくしてしまってその後コミュニケーションがとりにくくなった
・信頼関係が薄まってしまった
・愛情が薄れてしまった
・相手の仕事のモチベーションがダウンしてしまった
・チームワークが悪くなってしまった
どうですか?
こちらは相当数の方が思わずうなずいてしまったのではないでしょうか。
ということで,「自分がされて嫌なことを他者にすると(=原因),他者との人間関係が悪くなる(=結果)」という原則が成り立つことは,皆さん自身のご経験から明らかといえるわけです。
では,このような行為をしない人に対して,皆さんはどんな印象を持つでしょうか?
ほぼ間違いなく,その人に対して好感や信頼感を抱くのではないでしょうか?
だって,自分に対して何一つ嫌なことをしてこないんですよ?
そういう人に対しては,理屈抜きに,自然と好感を持ってしまいますよね。
人間はそういう風にできているわけです。
だから,
「自分がされて嫌なことを他人にしなければ,人間関係は良好になる」
という原則が成り立つわけです。
もっと周りの人たちとの人間関係をよくしたいとか,周りの人に対する影響力を高めたい(=周りの人の行動改善を効果的に促せる人間でありたい)という願望をお持ちの方は,ぜひこの原則を実践してみてください。
難しいことを考える必要は一切ありません。
他者に対して何らかの言動をするときに,
『これから自分がしようとしていることは,自分がされたら嫌なことかどうか』
ということだけ考えてみてください。
断言します。
これだけでも,実践し続けて行動習慣にすることができれば,間違いなく人間関係は良好になりますし,影響力も高まります。
もちろん,人間ですから,習慣として当たり前になるまでは,相手に嫌なことをされた反射的対応として,つい「されたら嫌なこと」をしてしまうことも多々あると思います。
それは仕方のないことですから,気にしないでください。
ただ,落ち着いて冷静になった時に
『いかんいかん,今の対応は「自分がされたら嫌なこと」だった。気をつけねば』
と自分に言い聞かせることが大事です。
そうしているうちに,だんだんと「自分がされたら嫌なこと」を他者にしてしまうという回数は減っていきます。
論語における孔子の言葉の中にも,
「己の欲せざる所,人に施すこと勿れ。」(おのれのほっせざるところ,ひとにほどこすことなかれ。)
というものがあります。
読んで字のごとくですが,「自分が望まないことを人にしてはいけない」という意味です。
滅多に同じ言葉が複数回出てこない論語の中で,この言葉は「顔淵第十二」という章と,「衛霊第十五」という章の計2回登場します。
それくらい,孔子が大事にしていた考え方なのではないかと思います。
実践し続けることは簡単ではありませんが,その分効果は抜群です。
ぜひ試してみてくださいね!
【関連動画】
※「自分がされて嫌なことを他人にしない」の応用として,「人に求めることを先に自分がやる」という行動習慣によって,他者を味方につけやすくなることをお伝えしています。
それは,
『7つの習慣の勉強を重ねる中で,家族に改善してもらいたい点を指摘しようとする時に,「(不満や苛立ちを感じている)感情のおもむくままに相手に言葉を発することは原則に適っているのだろうか」と考えるようになりました』
というようなお話でした。
「7つの習慣」における第1の習慣「主体的であること」とは,個人の効果性や人間関係に関する原因と結果の法則(=原則)に則って,どんな外部刺激(※他者からの文句,秩序の乱れた状態など)があっても,(自分の望んでいる成果との関係で)それに対する効果的な対応を自ら選ぶという行動習慣です。
まさに,上記のエピソードは,第1の習慣の実践にほかなりません。
このように,特に他者との関わりの中では,『自分がとろうとしている行動選択は原則に適っているか』と常に自問自答することが非常に効果的です。
こう言うと,
「いや,そんな原則とか聞いたことないし,じっくり学んでる時間もないよ。」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
今日は,そんな方でもすぐに納得できて,今この瞬間から実践可能で,かつ効果性の高い原則をお伝えしたいと思います。
もったいぶらずに言ってしまいますが,それは,
「自分がされて嫌なことを他人にしなければ,人間関係は良好になる」
という原則です。
あるいは,他者に何らかの行動改善を促したい,悪いところを直してほしいというような場合を想定したとすれば,
「自分がされたら不快になる言動では,他者の(根本的な)行動改善を促すことはできない」
と言い換えることもできるでしょう。
この原則は極めて単純です。
考えてみてください。
自分がされて嫌なことって,いろいろありますよね。
例えば,
・責められる
・文句や嫌味を言われる
・詰問される(※『なんでこういうことができないのか!?』というように,質問調で責められる)
・陰口をたたかれる
・暴力を振るわれたり,そこまでいかなくとも粗暴な言動で脅される
・(責任がないことを)こちらのせいにされる
・理不尽な要求をされる
・自分が苦手なことや,したいと思っていないことを強いられる
などなど,枚挙に暇がありませんよね。
上記は一般論として列挙したものですが,おそらくほとんどの方が『されたら嫌なこと』として共感していただける行動ばかりではないかと思います。
さて皆さん,背景事情や理由を問わず,『上記のような行為をこれまで一度も他人にしたことがない』という方はいらっしゃるでしょうか?
おそらくいらっしゃらないと思います。
そこでさらにご質問です。
そのような行為を相手にして,相手との関係は良好になりましたか?
信頼関係は厚くなったでしょうか?
愛情は深まったでしょうか?
仕事において相手のモチベーションは高まったでしょうか?
良いチームワークは醸成されたでしょうか?
おそらく,YESという答えが出た方はほとんどいないのではないかと思います。
さて,それとは逆に,そのことをきっかけにして,以下のような結果になってしまったという方はいらっしゃるでしょうか?
・人間関係がぎくしゃくしてしまってその後コミュニケーションがとりにくくなった
・信頼関係が薄まってしまった
・愛情が薄れてしまった
・相手の仕事のモチベーションがダウンしてしまった
・チームワークが悪くなってしまった
どうですか?
こちらは相当数の方が思わずうなずいてしまったのではないでしょうか。
ということで,「自分がされて嫌なことを他者にすると(=原因),他者との人間関係が悪くなる(=結果)」という原則が成り立つことは,皆さん自身のご経験から明らかといえるわけです。
では,このような行為をしない人に対して,皆さんはどんな印象を持つでしょうか?
ほぼ間違いなく,その人に対して好感や信頼感を抱くのではないでしょうか?
だって,自分に対して何一つ嫌なことをしてこないんですよ?
そういう人に対しては,理屈抜きに,自然と好感を持ってしまいますよね。
人間はそういう風にできているわけです。
だから,
「自分がされて嫌なことを他人にしなければ,人間関係は良好になる」
という原則が成り立つわけです。
もっと周りの人たちとの人間関係をよくしたいとか,周りの人に対する影響力を高めたい(=周りの人の行動改善を効果的に促せる人間でありたい)という願望をお持ちの方は,ぜひこの原則を実践してみてください。
難しいことを考える必要は一切ありません。
他者に対して何らかの言動をするときに,
『これから自分がしようとしていることは,自分がされたら嫌なことかどうか』
ということだけ考えてみてください。
断言します。
これだけでも,実践し続けて行動習慣にすることができれば,間違いなく人間関係は良好になりますし,影響力も高まります。
もちろん,人間ですから,習慣として当たり前になるまでは,相手に嫌なことをされた反射的対応として,つい「されたら嫌なこと」をしてしまうことも多々あると思います。
それは仕方のないことですから,気にしないでください。
ただ,落ち着いて冷静になった時に
『いかんいかん,今の対応は「自分がされたら嫌なこと」だった。気をつけねば』
と自分に言い聞かせることが大事です。
そうしているうちに,だんだんと「自分がされたら嫌なこと」を他者にしてしまうという回数は減っていきます。
論語における孔子の言葉の中にも,
「己の欲せざる所,人に施すこと勿れ。」(おのれのほっせざるところ,ひとにほどこすことなかれ。)
というものがあります。
読んで字のごとくですが,「自分が望まないことを人にしてはいけない」という意味です。
滅多に同じ言葉が複数回出てこない論語の中で,この言葉は「顔淵第十二」という章と,「衛霊第十五」という章の計2回登場します。
それくらい,孔子が大事にしていた考え方なのではないかと思います。
実践し続けることは簡単ではありませんが,その分効果は抜群です。
ぜひ試してみてくださいね!
【関連動画】
※「自分がされて嫌なことを他人にしない」の応用として,「人に求めることを先に自分がやる」という行動習慣によって,他者を味方につけやすくなることをお伝えしています。