北海道札幌市の法律・交通事故をメインとした法務、企業のコンプライアンス・業務効率化をサポート

お知らせ / ブログ [ Information & Blog Single ]

201612.20

勇気の意義と出し方~後編~

さて,前回に引き続き,勇気の出し方についてお話ししていきたいと思います。

どうしたらその閉めすぎた蛇口を開放することができるのか。

これも赤ちゃんから学ぶことができます。

赤ちゃんはどうしてあんな風に自由奔放に色々なことにチャレンジするのでしょうか。

それは,自分の願望(欲求)に対してストレートに生きているからです。

「こうしたい,ああしたい」と思ったことをそのまま行動に移しているということですね。

だから,自らの願望を明確にして,その願望の成就に向かってまっすぐに生きていこうとすれば,必然的に勇気の蛇口は解放されていくのです。

この話を聞くと,

「そんなことない!私はやりたいこととか,なりたい自分とかあるけど,そのために行動する勇気はなかなか湧いてこない!」

そんな風に思う方も少なくないでしょう。

でも,そんな方々にこそ,私はこう問いかけたいのです。

あなたは,本当に自分の真の願望をとことん考えぬきましたか?

どんな自分になりたいのか,それはなぜなのか,どんな人にでも胸を張って語れるほど考えぬきましたか?

そして,その願望を成就するためには自分に何が必要で,どんな行動をとっていく必要があるのかを考えぬきましたか?

世の中のほとんどの人は,自分が本当はどんな人生を生きたいのか,何を求めているのかということを真剣に考えぬくという経験をしたことがありません。

これは,普通に義務教育を受け,高校・大学へと進学していき,就職するという人生の流れの中で,そのようなことを考えぬくということが必要となる場面がなかなかないので,仕方ないという面はあると思います。

でも大丈夫。どんな状況であっても,きっかけさえあれば人はいつからでも変わることができます。

(アドラー心理学で有名なアルフレッド・アドラーも,「人は死ぬ1日前まで変わることができる。」と言っています。)

自分の本当の願望が明確になれば,あとはその願望の成就のために達成すべき具体的な目標を設定し,日々,その達成に向けて行動を選択していくということを習慣化していくことで,勇気の蛇口は確実に開いていきます。

自分の行動選択1つ1つについて,「この選択は,自分の目標達成との関係で効果的かどうか」と常に自問自答する習慣をつけていくわけですね。

私は,このような習慣が身についた結果,飲み会の二次会に行くことが以前よりも圧倒的に減りました。

自分の目標達成のため,知り合った方々や日頃お世話になっている方々と懇親を深めて,良い人間関係をつくっていくという目標の達成は,一次会の参加で十分であることがほとんどだからです。

そして,二次会に行かずに帰宅して家族との時間を作ることにより,「自分に近い大切な存在からインサイドアウトで幸福の輪を広げていく」という人生の目的達成に近づくことができるのです。

また,業務外の色々な頼まれごとなどについても,自分の目標達成との関係で効果的とはいえないと考えられるものについては迷わず「NO」と言えるようになりました。

 

『願望の明確化と目標設定はできているだけど,いざ目標達成に必要な行動選択が求められるという段階に来て,結局勇気が出ないことがあるんだよな~。』

そんな方もいらっしゃるかもしれません。

強い願望があるのだけれど,やっぱりどこかで安全圏からの脱出に不安や恐れを感じてしまっていて,それがブレーキになってしまっているわけですね。

そのような方に,ブレーキとなっている不安や恐れを減少させるおススメの方法をご紹介します。

それは,自分がその行動を選択した場合に起こりうる最悪の状況を具体的にイメージする,ということです。

そして,最悪の行動によって被る不利益の度合いと,自分の行動によって得られる可能性のある利益の度合いを比べて,費用対効果を考えるのです。

例えば,私は,独立開業するという行動を選択をするに際して,リスクについて以下のように考えました。

『起こりうる最悪の事態は,経営がうまくいかずに廃業というパターンだな。その場合には,まずスタッフの給与確保と再雇用先のあっせんを最優先して,それからは,何とか頭を下げて人の事務所に間借りさせていただいて再起をはかるなり,場合によっては自己破産して弁護士は続けられなくなったとしても,生きていくために必死になれば,頑張れる仕事はいくらでもある。家族を路頭に迷わせるようなことだけはないようにすれば,なんとかなる!』

これに対して,独立開業することで得られる可能性のある利益は,ほとんど無限大に近いものでした。

自らの道を完全に自分のみで切り拓いていくわけですから,その可能性は無限に近いですよね。

このように,『もし事務所経営に失敗して廃業せざるを得なくなったとしても,その経験をバネにして人生の再起は図りうるのに対して,開業することが持つ可能性は無限大であり,計り知れない価値を持っている。』と頭の中をクリアにしたことで,行動選択にブレーキをかけるほどの不安や恐れはなくなりました。

この方法はかなり汎用性があるので,本当におススメです。

例えば私は先日,ある先輩にご相談事をしたいと思ったのですが,久しくお会いしたりお電話でお話をしていなかった方だったので,『もうあまり自分のことは覚えておらず,相談事は迷惑がられてしまうのではないか。』という心のブレーキが作動しようとしてきました。

しかし,どうでもいい相談事ではなかったし,自分が知っている方の中で,その手の相談事については誰よりその先輩が一番頼りになる方だったので,やはり相談したい,と思いました。

そこで,相談するにあたっての最悪な展開をイメージしてみました。

私がイメージした内容は,『私がご相談したいと連絡する⇒「悪いけど今忙しくて時間が取れない。」等と言って断られるor返事が来ない』というものでした。

その時即座に思ったことは,

『あれ?これって全然自分にとって大きなダメージを受けるような話じゃないな。』ということでした。

その先輩と一生関わることができなくなるわけでもないし,単に問題解決のための選択肢が1つ減るというだけで,自分にとってほとんどマイナスはないということに気づいたわけです。

これに対して,先輩が相談に乗ってくださることで得られる利益は非常に大きなものである,という想定もできました。

その後は,迷いなく先輩にご連絡をさせていただきました。

結果どうだったか。

先輩は,ご相談に快く応じてくださり,しかも自分だけで考えていたのでは到底たどり着かないような問題解決策についてたくさんの助言をくださった上に,その後も継続的にご支援してくださっています。

まさに,良い方向で想定どおり(というかそれ以上)だったわけです。

例えば人とのコミュニケーションでも,同じように応用できます。

日本人は,他者とのコミュニケーションにおいて,

『見知らぬ人に挨拶したり,声をかけたりして,返答してもらえなかったり,不審に思われたら嫌だな。』

という心のブレーキをかける人がかなり多いですよね。

本稿をお読みくださっている方の中にもいらっしゃるのではないでしょうか。

でも,考えてみてください。

見知らぬ人に挨拶したり,声をかけたりした場合に起こりうる最悪の展開はなんですか?

上記の例のとおり,無視される(返答がない)とか,驚かれてちょっと不審がられるとか,そういったことですよね。

まさか殴られるとか,怒鳴られるとか,そういったことになることはまずないでしょう。

さて,見知らぬ人に挨拶して無視されたり,驚かれることで,あなたに具体的にどんな不利益がありますか?

せいぜい,一瞬,

『あ,無視された・・・ちょっとショック(´・ω・`)』

と感じる程度ではないでしょうか。

これに対して,得られる利益はどうでしょうか。

挨拶は本当に人間関係向上に効果的ですし,見知らぬ人と話が盛り上がって仲良くなれたら,その場も楽しい上に,そこからまた色々な人脈やビジネスが広がる可能性が出てきたりして,それだけですごく財産になりますよね。

このように,最悪の場合に発生する不利益(及びその可能性)と,上手くいった場合に得られる利益という費用対効果をよく吟味すれば,自然と勇気は湧いてきます

実は,勇気を出すことで得るものは非常に大きいのに対して,失うものは思いのほか少ないのです。

ということは,逆に言えば,勇気を出さなかった場合,得るもの(避けられるリスク)は少ないのに対して,失うもの(チャンス)は非常に大きいということですね。

本稿が,皆さんをほんの少しでも勇気づけるきっかけになれば,これに勝る喜びはありません。