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201612.9

「信頼すること」の持つ価値

皆さんにとって,「信頼」とは何でしょうか。

皆さんにとって,「信頼」はどんな価値を持っているでしょうか。

おそらく,人から「信頼されること」の重要性については,ビジネスマンの方をはじめとして,多くの方が共感を覚えるところではないかと思います。

では,自分が他者を「信頼すること」の大事さについてはどうでしょうか。

これは私の偏見になってしまうかもしれませんが,「信頼されること」の重要性については焦点を当てて日々生活している方が多いのに比べて,「信頼すること」に焦点を当てている方は少ないように思うのです。

どうしてなのかな,と考えてみました。

おそらく,理由はシンプルだと思います。

それは,『「信頼すること」が持っている大きな価値を知らない,もしくは気づいていない』ということです。

人から信頼してもらえれば,自分の商品(サービス)を買ってもらえたり,やりたいことを任せてもらえたり,不必要な制限から解放してもらえたり・・・などなど,たくさんのプラス効果が発生することは,多くの人が,意識せずとも自然に人生の中で経験していきますよね。

これに対して,「人を信頼すること」によって,「信頼されること」で体感するような直接的なプラス効果を感じたことがある人は少ないのではないかと思います。

これにも理由があると思います。

それは,「人を信頼する」というのは,もっぱら“自分自身の内心の問題”であって,他者に対して影響力を及ぼすようなものではない,というような感覚があるということです。

確かに,「信頼感」という言葉や,「信じて頼りにすること。頼りになると信じること。また、その気持ち」という辞書の定義にも表れているとおり,「信頼」というのは,一義的には,目には見えない人の感覚や気持ち,想いを表す言葉であることは間違いありません。

そのため,つい,他者への信頼については,自分自身の中だけでとどめてしまうという状況になってしまうことも,無理からぬところがあるとは思います。

しかしながら,人の気持ちは目に見えないものであったとしても,その気持ちを他者に伝える方法がないわけではありません。

それは何か。

極めて単純なことです。

「行動」することです。

気持ちを行動に表すのです。

例えば,混雑する電車の中で,高齢者の方が辛そうに立っている姿を見て,『ああ,あの人辛そうだな。助けてあげたいな。』という「気持ち」になったとします。

この時,その「気持ち」は,誰の目にも見えませんし,その他の五感でも感じることはできませんので,周りの人間は誰も気づくことはできません。

でも,自分が座っている席をその人に譲る,という行為をした瞬間に,その人を想う「気持ち」は誰の目からも明らかになります。

このように,人の「気持ち」は,行動によってはじめて他者から認識してもらえるようになるわけです。

上記の電車内の例であれば,実際にそうされた経験のある方も少なくないでしょうし,イメージはしやすいと思います。

そうだとすれば,人への「信頼の気持ち」も,行動によってそれを示すことはできるはずですよね。

さて,どうでしょうか。

皆さんは,家族や職場の人たちなど,自分の人生において大切な存在である方々に対して,自分が抱いている「信頼」を言葉や行動で伝えていますか。

私が見る限り,家庭にしても職場にしても,人間関係がうまくいっておらず,雰囲気が悪いケース程,この「信頼を行動で示す」ということができていない場合が多いです。

でもね,そもそもな話,自分のことを信じてくれているのかどうかよくわからない人との間で信頼関係を築こうなどと積極的に考える人はまずいませんよね

だとしたら,他者との間で良好な信頼関係を築きたければ,まずはこちらからその人を信頼し,かつ,その信頼を行動で示す必要があるんじゃないでしょうか。

逆に言えば,「信頼すること」の価値(重要性)もまさにそこにあるのです。

すなわち,自分から他者を信頼し,その信頼を示すことで,より強固な信頼関係を築いていくことができる,ということです。

(ちなみに,「信頼されること」は,他者から自分に向けられるものであって自分ではコントロールできない領域ですが,「信頼すること」は自分でコントロールできる領域であるというところも重要なポイントです。)

では,具体的にどんな行動をとっていったらよいのか。

これは場面によって様々ですが,私のおすすめは『どんなところに信頼感を持っているのかをできる限り具体的に言葉にする』ことです。

前提として,信頼の対象となるものは何か,ということについても触れておきますね。

信頼の対象となるものは大きく分けて2つです。

①人格と②能力です。

(これはすなわち,他者からの信頼を得たいと思うのであれば,人格と能力の両方を磨いていかなければならないということなのですが,その点の深掘りはまた別の機会にしたいと思います。)

ということは,他者に対する信頼感を表現するにあたっては,その人の優れた人格や優れた能力に関して具体的に触れていけばいいわけです。

例えば,上司が仕事を依頼した部下に対して,

「●●さんはいつも本当に仕事の対応が早くて助かるよ。」

とか,

「●●さんはいつもお客様に対する接し方が丁寧で,お客様が喜んでくれるからありがたいよ。」

等という一声をかけると,部下としては,ほめられて嬉しいというだけではなく,『上司は自分の仕事のスピード(接客の丁寧さ)という能力について信頼してくれているんだな。』という形で,信頼感が伝わりますよね。

あるいは,失敗しても幾度となくトライする頑張り屋な部下がいたとすれば,

「●●君のあきらめない姿勢は,他のメンバーを勇気づけてくれるし,頼りになるよ。」

というような声かけをすることで,『上司は自分の粘り強さ(=人格)を信頼してくれているんだな。』と感じてくれることが期待できます。

また,このように自分のことを信頼してくれる上司に対しては,自然と,『自分も上司を信頼してついていきたい』という感覚を持つようになります。

もっとも,実際に部下が良い仕事をしてくれた時であれば,『信頼感を伝える』ということを意識しなくとも,上記のような言葉は比較的自然と出てきやすいでしょう。

大事なのは,部下が失敗してしまったり,なかなか具体的成果や生産性を上げられずに自信を失ってしまっているときです。

そんな時こそ,「●●さんにはこんな良いところがあるんだから,今はうまくいっていなかったとしても,いずれ必ずできると私は信じているよ。どうしたら目標を達成できるか一緒に考えていこう!」と声をかけて,部下に信頼の気持ちを示し,部下を鼓舞することが極めて重要になります。

失敗しても,そのことを責めたりせず,自分の良いところを見てくれて,可能性を信じてくれる上司と,失敗を責めて,失敗の原因となった欠点をあげつらい,可能性を否定する上司

あなたが部下の立場だったら,どちらの上司についていきたいと思うかを考えれば,信頼関係構築のために上司がすべきことは自ずから見えてきますよね。

ぜひ今日から,少しずつでいいので『信頼を行動で示す』ことにチャレンジしてみてください。

必ずいいことがありますよ!