阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属 阿部竜司法律事務所 札幌弁護士会所属

2016 09.17

反応的な人に主体的になってもらう方法①

皆さんの周りには,何か問題があるたびにすぐ他人のせいにしたり,カッとなって怒りを露わにする方はいるでしょうか。

こういう方,どこの会社でも,特に上司でいたりしますよね。

ちょっと気に食わないことがあるとすぐ怒ったり,イライラを露わにしたりする人です。

誰しも,こういう上司に頭を悩ませた経験は多かれ少なかれありますよね。

このような人たちは,刺激(外部からの様々な情報)と反応(情報がインプットされた時の自分の言動)との間にスペースを入れられるという原則を知りません(※ごくまれに,知ってはいるが,実践しようとはしないという方もいます。)

刺激と反応の間にスペースを入れるというのは,刺激を受けてから反応するまでの間に一旦一時停止を入れて,自ら反応を選択するということです。

例えば,「あなたは間違っている。」と言われたときに,そのように自分を否定する言葉に腹を立てて,瞬間的に「何言っているんだ!ふざけるな!」と声を荒げて怒りを露わにする。

これは,刺激と反応の間にスペースを入れず,刺激に対してそのまま何も考えずに反応している状態です。

この場合,このように怒りを露わにしても,その人がなぜそのような発言をしたのかということを解明していくことは難しいでしょうし,発言者との人間関係には悪影響となるでしょう。

つまり,良いことは何もないわけです。

これに対して,「あなたは間違っている。」と言われて,『どうしてそう思うのか,詳しく聞かせて。』というような反応をした場合はどうでしょうか。

まず,そのような発言がなされた原因や意図が明らかになり,何かしらの問題解決の糸口につながっていきます。また,発言者の方からすれば,自分の主張に耳を傾けようとする姿勢をこちらがとれば,理解しようとしているという気持ちが伝わり,それまでよりも人間関係が良好になるきっかけになります。

このように,刺激と反応の間にスペースを入れるか入れないかで,自分自身にとって,その後の展開はまさに180度変わります。

それにも関わらず,世の中の大半の人は,刺激に対して即時的な反応をしますよね。


このように,即時的な反応が染みついてしまっている人に,主体的な人に変わってもらうためにはどうしたらよいのでしょうか。

次回の投稿にて,この点について掘り下げていきます。