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20169.10

期待をかけることの大事さ

今回もデール・カーネギー著「人を動かす」からテーマを拝借しました。

同書の「人を変える九原則」の1つに,「期待をかける」があります。

さて,人を変えるために期待をかけるというのはどんな場面でしょうか。

多くは,立場や経験値が上の人から,下の人に対してなされることが予想されますよね。

具体的には,上司から部下へ,親から子供へ,先生から生徒へ,コーチから選手へなどの場面が考えられるでしょう。

では,どうして「期待をかける」ことがその人を(プラス方向に)変えることにつながるのでしょうか。

それは,期待をかけるということが相手にとってどのような効果を持つか,ということを考えれば自ずと見えてくるはずですので,その点について考えてみたいと思います。


さて,皆さんは,例えば上司からちょっとハードな仕事を振られる時に,

「君の仕事はいつも迅速かつ丁寧でとても助かっている。今回お願いする件は少しハードかもしれないが,君ならいつも通り素早く丁寧にやってくれると信じているよ。よろしく頼むね!」

と言われて仕事を振られる場合と,

「これやっておいてね。よろしく。」

と言われて仕事を振られる場合の,どちらの方が,仕事に対して意欲的に取り組もうという気持ちになるでしょうか。

ほとんどの方は前者だと思います。

そりゃそうですよね。人は誰しも本能的に『他者から承認されたい。尊重されたい。』という願望を持っていますから,前者のように,上司から自分のことを認めてくれている(買ってくれている)ような言葉をもらって,かつ,仕事の成果について期待感を持ってもらえるていると感じたら,その願望が満たされ,モチベーションが一気に高まって当然でしょう。


このように,「期待をかける」という行為は,相手の承認欲求をにうまく働きかけることで,その人が持っている可能性やポテンシャル(潜在能力)を引き出すための効果的なアプローチになるわけです。

ただし,1つ重要な注意点があります。

それは,期待をかける際には,必ず相手の美点を言葉に出してから,その点について期待をかけるという手順を踏むことです。

それをせずに,ただ,「君には期待しているよ。この件よろしくね!」と言われても,相手は,自分のどんなところに期待をかけてもらっているのかがわからず,言葉が上滑りしてしまいます。

まあ,それでも,何も言わずにただ,「これやっておいて。」というような感じで仕事を振られるよりはましでしょうが,このようにぼやけた期待感を表すと,期待の対象がよくわからず,単にプレッシャーになってしまうということもなきにしもあらずです。

ということで,「〇〇さんの仕事はいつも迅速かつ丁寧で助けられている。」とか,「〇〇さんの仕事はいつも正確で安心できる。」とか,「〇〇さんはいつもお客様に対して温かい接客で素晴らしい。」等々,具体的に期待を持てる要素を明示したうえで,期待をかけるという方法が効果的です。

では,まだ新人で期待を持てる要素が未発見であるとか,これまでのパフォーマンスに難があり,これといった美点が見当たらない部下等を相手にする場合には,期待をかけるという方法が使えないのでしょうか。

そんなことはありません。

新人の場合には,例えば,まずは自分なりに得意としていることを聞いたうえで,「~~が得意な〇〇さんならきっといい仕事ができるはずだから,期待してるよ!」と励ます(勇気づける)というようなアプローチが考えられるでしょう。

また,パフォーマンスの低い部下の場合には,性格や人間性の面に着目して,例えば

「いつも皆に対する気配りが上手な〇〇さんなら,きっとうまくできるはず!」とか,

「黙々と作業することに集中できる〇〇さんなら,きっとこの仕事はスピーディーにこなせると思うんだよね!」

というようなアプローチが考えられるでしょう。

無論,このようなアプローチをするためには,部下のことをよく観て様々な情報を集めておく必要がありますが,それは上司の仕事の本質ですから,そこをおろそかにするようでは,部下を効果的に動かそうなどと思うべきではありません。


ちなみに,「期待をかける」という行為を意識するようになると,今までよりずっと部下をよく観察するようになるはずですし,良質なコミュニケーションを重ねることになるので,必然的に信頼口座への預入れが増えていき,より一層お互いにいい仕事をしやすくなります。

部下に対して,子供に対して,生徒に対して,選手に対して,ぜひぜひ期待をかけてあげてくださいね!!