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20168.28

部下の主体性を伸ばす効果的な関わり方

何らかの問題を解決するために部下に動いてもらいたいときに,「〇〇をしろ。」というように,具体的な行動を指示している方って,けっこう(いや,かなり)多いのではないかと思います。

もちろん,緊急性が高く,とにかくすぐに動いてもらいたいときは,上記のような端的な指示が有効でしょう。

では,緊急性が高いとまではいえない場合はどうでしょうか?

それでも,シンプルに指示をしてなるべく早く動いもらうに越したことはない,という考えの人もいるでしょう。

しかし,私がおすすめするやり方は全く異なります。

私は,原則として,問題解決のために部下に動いもらいたいときには,指示ではなく,質問することをおすすめしています。

すなわち,「〇〇しろ。」と指示するのではなく,「どうしたらよいと思う?」と質問するのです。

『なんだ,そんなことか』と思ったかも多いかもしれませんね。

でも,残念ながら,それが実行されていない会社は世の中にごまんとうずまいています。


よく,「指示待ちばかりで,自分で考えて動こうとしない社員が多くて困る。」というような愚痴をこぼしている経営者の方がいらっしゃいますが,私に言わせれば,それは,当該社員が指示待ちタイプになってしまうような関わりをし続けてきた上司(経営者)の側に問題があると考えられます。

あれをしろ,これをしろと命令ばかりを繰り返し,自分自身で行動を考える機会を与えてこなかったということですね。

普段一番前線で現場の仕事に従事している社員は,経営者や上司よりも現場のことを把握しているのですから,現場における問題の解決方法のアイデアは,当該社員自身が一番思い浮かびやすいはずですよね。

そうであるならば,まず社員自身の考えを聞いたうえで,思考に行き詰まっていたり,ベストな選択をする上で必要となる情報が足りていなかったりするようであれば,思考の助けとなる情報を提供して,さらに考えてもらうのが良い方法といえるのではないでしょうか?

そして,このような思考作業を通じて,社員は,問題の解決について常に「自分だったらどうするか。」という考えを持つ癖がつくようになり,主体性が伸びていくようになります。

こうなればしめたものです。

次第に,社員は,あなた(経営者)がいなくても問題の解決に取り組むことができるようになり,任せられる仕事が増えていく結果,あなたは自分にしかできないタスクにより時間とエネルギーを集中することができるようになります。

まさに一石二鳥という状態になるわけですね。


ちなみに,「どうしたらよいと思う?」と聞いた時に,社員が,「どうしたらよいかわかりません。」というような答えを返してきたら,どのように対応したらよいでしょうか?

そこで,『わからないなら仕方ないから,具体的に指示を出すしかないか・・・」と諦めるのはNGです。

そうではなく,何がわからないのかを解きほぐすところから始めて,社員が具体的な対応を自ら考えられるまでサポートしてあげることが重要です。

「わからない」という答えをするときには,複数のパターンがあります。

例えば,自分の中で3つの選択肢が思い浮かんではいるものの,その3つのどれがベストな選択か決めかねている状況というような場合が考えられます。

このような場合には,企業理念やミッションに立ち返り,それらの判断基準から考えて,会社の目的達成に最も効果的な選択肢を考えてもらうという流れがよいでしょう。

具体的には,①企業理念等の確認(質問)⇒②各選択肢により生じることが予想される結果と,企業理念等との距離感の確認(質問)⇒③①,②から導かれるベストな選択肢の確認(質問)というようなステップになるかと思います。


あるいは,少し考えれば自ずとどうすべきかわかるはずなのに,「考える」という作業自体を最初から放棄してしまっている場合(=まさに「指示待ち」状態)も考えられるでしょう。

このような場合には,問題点を明確にする質問や,具体的に社員が打てる打ち手としてはどんなことが考えられるか,その打ち手を打つにあたってはどんなメリット・デメリットがあるかなどについての質問を重ねていくことで,自然と,問題の解決方法に関する主体的な思考が進んでいくはずです。

いずれにしても,「〇〇しろ。」と一言で命令する場合に比して,より多くの時間とエネルギーを必要とします。

しかし,中長期的に見れば,それによって社員が成長し,いちいち細かい指示を必要としなくなったり,上司(経営者)がいなくても大抵のことは対応できるようになってくれる方が,確実に企業の目的達成に近づくはずです。

ぜひ,「指示は質問で!」と意識してみてくださいね!