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20168.18

主体性≒「事前対応」

弁護士として日々仕事をしている中で,特に企業の発展においては,経営者と従業員の双方が主体的であるかどうかという点が非常に重要であると感じることが日々多くなってきています。

主体的であるというのは,すなわち,自分に関わって起きる全ての出来事について,自分に指を向けて,常に自分自身の思考と行動のみにフォーカスして選択を行う姿勢を表していますが,この主体性を磨くための良い方法として,何につけても「事前対応」として何ができるか(何ができたか)を考えるというものがあります。

事前対応とは,すなわち,予測と準備のことです。

わかりやすい例でいえば,生命保険や損害保険への加入は,まさに事前対応の典型例でしょう。

将来の万が一の死亡リスクや事故発生リスクを「予測」し,これらに対する「準備」として,保険に加入するわけですから。

ところが,多くの人は,これが日常的な仕事や家庭生活の場面になると,とたんに,事前対応を行おうという意識が希薄になります。

何かトラブルや問題が発生した際に,『自分がどんな事前対応をしていれば,このような問題の発生は防げたのか。』という点について考えるという習慣があまりないのですね。

主体的な人とは,そのような習慣が身についている人のことをいいます。

事前対応について考えることは,まさに,自分の思考と行為にのみフォーカスし,今後の自分の選択を考えている状態=主体的な状態といえるからです。

具体例で考えてみましょう。

部下が些細なミスをしてしまい,顧客からクレームを受けたとします。

このような場面で,「なにやってんだこいつは。使えないな。」というような批判的な思考しかしない人は,およそ主体的とはいえないでしょう。

これに対して,「上司として自分がどのような指導をしていれば,部下のミスを防げただろうか。」,あるいは「組織としてどのようなシステム(しくみ)を構築していれば,ミスの発生を防げただろうか。」というように,自分の思考と行動によってなしえた事前対応(準備)を考えて,同じようなミスが起きないように対策を考えるという思考ができる人は,まさに主体的な人といえます。

家庭においてもそうです。

配偶者とケンカをしてしまい,気まずい空気が醸成されてしまったというような場面を想定してみましょう。

この時,「あいつがこっちの考えを理解しようとしないから・・・」とか,「あいつは何もわかってない。」などというように,もっぱら配偶者の思考についてあーでもないこーでもないという話ばかりする人は,およそ主体的とはいえませんね。

これに対して,「自分がもっと相手の考えを理解してあげていれば・・・」とか,「もっと相手の話にきちんと耳を傾けていれば・・・」というように考える人は,主体的といえるでしょう。

昨日,短気な性格は変えられないものではないという内容の記事を書きましたが,「あいつが悪い。あいつが俺を怒らせた。」というような発想で怒ってしまう人は,「怒る」とか「執着する」という選択をしているのは他ならぬ自分自身であるにも関わらず,その責任を他人に置いているといえます。これも,主体性とは相反する行動の典型例の1つでしょう。

『今の自分の状態は他者の行動によって作られたものである。』と高らかに宣言しているわけですから。

さらに言えば,これは,『自分自身が不快感情を持っている相手によって自分の状態がコントロールされている』と表明しているようなものです。

誤解を恐れず,あえて思いっきり皮肉な言い方をするとしたら,

「あなたがむかつくと言っている相手によって今のあなたは作られているということのようだね。むかつく相手にわざわざ自分の舵取りを委ねるなんて,不思議なことをするんだね。」

という感じでしょうか(うーん,さすがに本当にこんな言い方しちゃったらかなり嫌味ったらしいですね(^_^;))。


ちょっと事前対応の話から広げてしまいましたが,ぜひ,あらゆる問題解決について,自分にどんな事前対応ができるのかを意識してみましょう。

特に,どうやったら主体的であるという姿勢を身につけられるのか,あまりイメージができない方にはおススメです!!