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20168.13

リーダーシップとは傾聴である

私の人生の師,スティーブン・R・コヴィー博士の著書「リーダーシップ・エッセンシャル」から,これこそまさにリーダーに必須の要素というべきポイントに関する記述を引用したいと思います。

相手に助言やアドバイスを与えようとする前に,相互理解の関係を構築しなければならない。相手はこう思っている。「私に影響を及ぼしたいのなら,まず私を理解してほしい。私の考え方や立場,状況を本当に理解していなければ,どうやって助言やアドバイスをしていいのか,あなたにわかるはずがない。あなたが私に影響を受けなければ,あなたのアドバイスに影響を受けようとは思わない。」・・・(中略)・・・他人に変革をもたらし能力を向上させる第一歩は,その人のあるがままを受けいれることである。否定,比較,批判は人をかたくなにし,防衛的な行動へと追い込んでいく・・・(中略)・・・他人を受け入れるという行為は,その人独特の思想と感受性に理解を示すことによって内在的価値を肯定することなのだ。つまり,リーダーシップとは傾聴することである。

※「リーダーシップ・エッセンシャル」40頁より

リーダーシップは,確かに,人を導くという要素もある概念です。

ですが,そのために,多くの人は,つい,相手に対する理解から始まる相互理解の深化というステップを踏まずに,いきなり,自分の示す道についてくることを命じたり,相手の行いを(相手のパラダイムではなく自分のパラダイムに則って)正そうとしたりしがちです。

でも,実はそれは,リーダーシップを発揮しようとする目的との関係ではむしろ逆効果なわけですね。

皆についてきてほしいというのは,まさに自分が皆に影響力を発揮したい場面なわけですが,その場合は,上記に引用した記述のとおり,いきなりこちらから意見を押し付けるのではなく,まず相手の考え方や立場,状況を理解することが先決なのです。

決して,「俺がリーダーなんだから,俺についてくるのが当たり前だ。」とか,「私がリーダーなんだから,私のやり方を皆が理解するのが当然だ。」等と考えてはいけません。

それは,自分の目的・目標の達成というゴールへの道を逆走する行為です。つまり,一生懸命力を振り絞って,わざわざ達成から遠ざかっているいう目も当てられない状況です。


以上はリーダーシップ概念に着目したお話ではありますが,これはおよそ人に何らかの影響を与えたい全ての場面において共通することです。

我々弁護士がご相談を受けるトラブルのうち,交通事故のような赤の他人同士の突発的なアクシデントを除いて,多くのものは,家族,会社,取引先等々,元々一定の人間関係が存在している中で発生しています。

本来は仲良く良好な関係を構築することがお互いにとって理想的であるはずなのに,どうしてこのような事態が起きてしまうのでしょうか。

それは,人間関係の構築時点や,乱れが生じた時点において,関係する当事者が誰も真のリーダーシップを発揮していないからです。

上記の引用部分に記載された視点を誰か1人でも持っていたら,多くのトラブルは発生しません。

例え意見が対立したとしても,相互理解が前提にある以上,相手に対する憎しみや負の感情は生まれません。

そうなれば,どちらも一歩も引かず,紛争が激化するというような展開はまず考えにくいでしょう。

皆さんも感覚的には分かるのではないかと思います。

ちゃんとお互いの考えていることを理解しあっている人であれば,何かの点で意見や考え方が異なったとしても,紛争状態になるようなことはないですよね?

ぜひ,「傾聴」という真のリーダーシップスキルを身につけて,良好な人間関係を構築し,自身の目的・目標達成に多くの人を巻き込めるようになりましょう!